2019年6月29日(土)に行われた「第9回美ヶ原トレイルラン 45キロ」に参加しました。僕にとって今年初めてのトレイルランニングレースです。
実は2年前の2017年にもこのレースに参加しています。その時は僕の人生初のトレランレースデビューだったんですが
当日バケツをひっくり返したような大雨で、僕のエントリーした14キロの部はゲレンデトップまで登ってそのままトレイル走らず降りてくるという往復7キロにコース短縮されてしまい、ほろ苦いトレランデビューでした。懐かしい。今年も天気は怪しいです。
スタート前
スタート・ゴール会場は長野県東部に位置する長和町のスキー場です。
当日現地入りの僕は朝5時に起きる予定が30分寝過ごしてしまい、受付締切ギリギリの7時ちょっと前に受付会場である体育館へ到着。駐車場から徒歩10分位離れた場所なので焦りました。受付自体は1分で終了。ゼッケンはここでもらいます。
悩みましたが、ザックはアルティメイトディレクションのファストパック15にしました。入れる荷物はそれほど無いので、8リッター程度のトレランザックを新しく購入しようと色々物色していたのですが、これはというものに出会えず。このファストパックも数回しか使ってないからもっと使ってあげないともったいないですしね。
到着が遅かったのでスタートまで30分程度しか準備の時間が無く、慌ただしく用意します。持っていく物は、
- BCAAドリンク1.5リットル(ハイドレーション)
- クエン酸ドリンク500ml(フラスク)
- レインウエア上のみ
- 補給食(自作ジェル、粉飴ジェル数本、エナジーバー3本)
- モバイルバッテリー
- ペーパー・ヘッドランプ・ファーストエイドキット
- アクションカム
こんなもんです。背中に入れる嵩張る物はハイドレーションとカッパ位なのでメイン収納部はスカスカなんですが。
今回初めて、アクションカムを持って行きました。先日買ったGoProもどき。
これをトレランザックにどのように装着するか悩みましたが、とりあえず一番少ない投資額で用意できたクリップマウントを使うことにしました。何と199円送料込み。
実際使ってみると、この状態で走ると揺れて揺れて撮影どころでは無かったです。結局走るときはほとんど手に持っていました。トレランとアクションカムについての考察は別エントリでまとめる予定です。
ちなみに、なるべく目立たないように装着したつもりですが、スタート前にお二人から「それGoProですか?」と声を掛けられました。やっぱり目を引くようですね。
いよいよスタート
※動画アップしてますが、非常に見にくいので無理に見ないほうがいいです。
45キロのスタート時間は午前8時です。僕はギリ準備からのトイレ待ちで10分前位にスタート位置に到着しました。初めての装着するアクションカムの設定なども不慣れで、かなり焦りました。
45キロの参加者は男女合わせて450名程度です。天気予報は午後から雨の予報ですが、スタート時点では時折晴れ間も見えて気温も高かったです。
今回のコースはこちら。
笹峰-エコーバレースキー場】
スタートしてすぐ、ゲレンデを登ります。ゲレンデトップまで約3キロで標高400mを一気に登るそれなりに辛いルートです。みんな黙々と歩いて登ります。僕も最初だから結構がんばっちゃって、ゲレンデトップに着く頃には汗だくだく、息も絶え絶え、すでに疲労困憊の様相でした。ヤバいもうかなり疲れてる・・・
なおこの登りで参加者が長い列に上手に分かれますので、この後のレースで基本的に渋滞はありません。
40分弱でゲレンデトップに到着。ここからはきれいなシングルトラックを下ります。良い道なんだけど、登りの疲労で上手に走れないよ…
この辺で揺れと異物感に我慢できず、クリップマウントを外してアクションカムを手に持って走ることにしました。
トレイルを少し下ってすぐにロードに出ます。別荘地のロードをどんどん下ります。ここはただのロードで面白く無かったです。タイムラプスで撮ってみた。
【姫木平-長門牧場A4】
スタートから10キロほど走って最初のエイド(水のみ)があり、そこを過ぎると林道に入ります。ここから中間地点の長門牧場まで14キロ、ひたすら林道を進みます。最初こそトレイルっぽいですが・・・
後はずっと続く林道。これが長くて辛かった。走れなくもないけど走るとキツイという微妙な勾配で、走ったり歩いたりを繰り返して我慢の時間。
この林道で右足親指に靴擦れを作ってしまった。それと左の膝内側痛がひどく、かなり気になりました。スタート前にロキソニン飲んだけどまだ効いてないようです。痛みに耐えながらの林道は辛かったですね。
事前にスパルタントレーナーにコースのGPXデータをDLしておいたので、自分がコースのどの辺にいるかわかったのは良かった。これが無いと自分が今どこにいるのか、この林道がいつまで続くのかわからず精神をやられます。SUNNTO最高です。
永遠かと思われた林道もようやく終わり、牧場エリアに到着しました。視界が開けるってのはいいもんですね。しかしここまでの林道歩きで相当消耗しました。膝と靴擦れが痛いのも辛かった。距離的には22キロくらいですが、もう35キロくらい走った後のような疲労感。大丈夫かこれ?
まあでも牛や馬が草なんか食べてるのどかな景色を見て和みます。走るのは辛いけど、もうすぐ美ヶ原トレイルラン名物の乳製品エイドがあるはず!ここまで20キロ以上エイド無しですが前半1か所くらいエイドあってもいいんでは無いでしょうか?
やったー、エイドに着いたよー!
観光客がたくさんいる長門牧場の中にあるエイドで、このコースの中間点です。
牧場エイドということで、飲むヨーグルトがあります。美味しかった。あとはコーラとメダリストをがぶ飲みして、おにぎりやバナナなどいただきます。疲れていたので助かりました。かぶり水で汗と鼻水だらけの顔を洗い、5分ほど休憩して出発しました。
この日の服装はいつものパタゴニア上下。今回パンツの股ずれがひどくて難儀しました。アンダーパンツを真剣に考えないといけない。
シューズはイノヴェイト。右足親指の靴擦れが痛かったけど大きなダメージは無かった。いいシューズです。
【森閑とした極上トレイル】
長門牧場のエイドを後にし、しばらくは牧場内のコースを走りますが、すぐに森の中に入っていきます。ここからは後半戦。これまでほとんど林道でしたが、ここからはトレイル中心のコースになります。
林の中の綺麗なシングルトラック。走りやすいけどエイドでがぶ飲みしたせいでお腹がタプタプでスピード出せないんだなこれが。
基本的に下りで、今までの林道の登りに比べて最高のトレイルなんですが、ややお腹の調子が悪くなり、下り竜の予感を感じながら走っていました。
この辺で前橋トレラン部さんの私設エイドがあったと思いますが、丁度そこで強烈な下り竜。近くのトイレで大を処理しました。ヤバかった。そしてこの辺からロキソニンが効いて膝の痛みは気にならなくなったけど、パンツのゴムが擦れて内もものデリケートゾーンが痛み出しました。いわゆる股ずれです。
基本的に森の中の快適なトレイルを下ってきて、下り竜をやっつけたおかげか調子も取り戻してだんだん楽に走れるようになってきました。そんなところに激坂登場。今日一の登りです。
2019 0629 123419 021 - YouTube
※地面が写っているだけのつまらない動画
まあ走って登る緩斜面より、ある意味こういった直登の方が慣れてるんでラクな部分もあります。それほど距離も無いのでトラロープも使わず登れました。でも雨が降る前だからよかったけど、ぬかるんでいたら苦労したでしょうね。
激坂を越えてすぐに33キロ地点大門峠エイドです。ここでコーラなど補給。パンやバナナも用意されていました。
さあいよいよ残り12キロ。相当疲れていますが、終わりが見えて元気出てきました。
【大門峠A5-GOAL】
エイドから少しトレイルを走り、別荘地帯を抜け、エコーバレースキー場に向かいます。
よく覚えていませんが、林道っぽい道を走ったり歩いたりしながらスキー場エリアを抜けたと思います。多分この辺は最初の予定からコース変更されたあたり。本来なら眺望が望める尾根上のコースだったところが、相変わらずの林道で残念でした。
スキー場を過ぎて、1キロほどの最後のトレイルの登り。辛いけど、残り5キロだと思うと頑張れます。やや雨脚が強くなってきましたが、この辺でアクションカムの電池が切れました。疲労・雨・不慣れでスペアバッテリーに交換するのが超大変でした。
さあ、最後のゲレンデ下りです。残り3キロちょっと。あとは下るだけ!
2年前はスピード出して一気に下りましたが、今回は40キロ走った後なので疲労が困憊で、そこまでスピード出せません。が、精一杯の走りで駆け下りました。
ラスト1キロ。もうゴール会場が見えています。
2時14分、無事ゴールしました。タイムは6時間14分でした。
僕がゴールした時に、ちょうど表彰式をやっていました。そのせいかお出迎え感が全然無いゴールで、両手を広げてゴールするのもはばかられる雰囲気でした。
ゴール後感動する間もなく、仏頂面の男性スタッフに「止まってください、チップ外します。そこで水もらってください」といった対応をされ、ちょっと悲しくなりました。今までのトレランレースではけっこうゴールを盛り上げてくれたのになあ。
ゴール後
ゴール後には名物の馬肉うどんがふるまわれました。レタスが豪快に盛り付けられていてギョッとしますが、甘めの出汁が45キロ走って弱った胃腸にも優しい美味しさです。
6時間14分で総合102位、年代別では29位という結果でした。これがいいのか悪いのかイマイチわかりませんが、29位はちょっと嬉しかった。トイレ探しのタイムロスが無ければ100位以内いけたと思います。でもまあトレランは順位やタイムは二の次だからこれでいいです。
うどんを食べた後は特にやることも無いので、トイレで顔や足を少し洗って車に戻り、着替えて帰りました。帰りに温泉に立ち寄りましたが、股ずれが予想以上にひどく泣きそうになりました。今も後遺症に苦しんでいます。
美ヶ原トレイルランを走ってみた感想
ということで、美ヶ原トレイルラン2回目にして本格参戦したわけですが、コースなどの感想を述べてみます。
まず何と言っても前半の林道がとにかくつまらないです。同じ景色で同じ道を延々と12キロくらい走らされるのは非常に苦痛でした。
しかしその我慢のおかげか、中間地点の牧場の景色は素晴らしく、もっと走っていたいと思いました。そして後半はずっと走れるトレイルが続き、この部分はとても良かったです。また時々アクセント的に登りがあり、一本調子ではないコース設定なのもよかったです。
ただ、ほとんどのコースで展望が無く、同じような森の中をひたすら走るので飽きました。トレランらしい大展望は最初のゲレンデトップ部分くらいで、他はほとんど展望が無かったんじゃないかな。全国的に荒天でこのエリアも午後から崩れる天気予報だったせいで、一番景色がいいとされている最終盤の尾根上のコースが変更になったのが残念です。
そして一番残念だと思うことは、美ヶ原トレイルランと銘打ちながら、45キロ以下のコースでは美ヶ原高原を走らないってこと。メインは80キロ以上で、45キロはおまけっぽい雰囲気なんですよね。走ってみて強く感じました。僕にとっては45キロ十分長距離なんですけどね。80キロ以上は前泊必須だし参加するにはハードル高いんだよな。
あとドケチランナーとしては、3000円の宿泊協力金が悔しい。地元民は免除して欲しいです。
ゴール後の歓迎感を一切感じなかったせいか、最後ちょっと切ない気分で帰ることになったのも残念でした。うどん作ってくれた人たちはあったかかったんですけどね。タイミング悪かったかな。
ムービー
アクションカムの動画をまとめてみました。正直人様にお見せできるクオリティではありませんので、覚悟して見てください。
もっと上手に撮影できるよう修行を継続します。
まとめ
色々文句書いちゃいましたけど、総合的には楽しいレースでした。14キロから90キロまでのコースを管理するのはとても大変だったと思いますし、梅雨真っただ中のこの時期に運営するのもストレスフルでしょう。安全にトレイルを走らせてもらったことには感謝しかありません。ありがとうございました。
正直45キロはもういいかな、と思っていますが、80キロには出てみたいですね。費用と休みが必要になるので参加は簡単ではありませんが、タイミングが合えばぜひチャレンジしたいです。しかし45kで疲労困憊の今の実力では無理だとも思うので、鍛えてまた来ます。トレーニングの日々は続くですね。
お疲れさまでした。