平成30年5月19日(土)、今年初めてのトレランレース、「経ヶ岳バーティカルリミット」に出場しました。
南箕輪村という長野県の中では南に位置するど田舎の、標高2300mほどの経ヶ岳に登って降りてくるレースで、バーティカルレースというそうです。
長野県で多くのトレイルランニングレースを開催しているKTF(北信濃トレイルフリークス)によるレースの一つです。
今年初のトレランレースの模様をリポートします。
準備編
持っていく物
トレランは準備が超重要。持っていくギアを厳選します。久し振りのトレランレースなので悩みましたが、ベストに入る量が限られているので下記のようになりました。
今回の荷物。MHWのレースベストに、ハイドレーション1.5リッター、フラスク500ml、レインウエア(上のみ)、行動食、ファーストエイド、チリ紙です。
水、行動食
水分は、ハイドレーションにエクステンドBCAA、フラスクにはグリコのBCAAドリンクを入れました。
行動食は、フラスク150mlにBCAA入り自作ジェル、グリコワンセコンドと賞味期限切れ間近のクリフショット、ハーシーズチョコバー、アミノバリューサプリメントスタイル、炎熱サプリをチョイス。
(結局飲んだのは、自作ジェルとアミノバリュー1本、炎熱サプリのみ。他は持ち帰りました。)
レインウエア他
レインウエアは、いい天気だった&ベストに入らなかったので、結局車に置いていきました。3リッターのベストにはハイドレーション以外入らないわ。
最低限の絆創膏類と、万が一に備えたチリ紙も持ちました。
ウエア、シューズ
ウエアはパタゴニアが筋金入りのトレイルランナーのために用意したストライダープロショーツと、とても軽量なウインドチェイサー・スリーブレス。筋金入りではないビギナートレイルランナーですが、マラソン勝負服で打って出ます。
patagoniaのストライダー・プロショーツはポケットがたくさんついているのがトレランにすごく便利です。今回もワンセコンドCCD、クリフショット、アミノバリューはパンツのポケットに入れていきました。
シューズはinov-8。中敷きはスーパーフィートブラックです。
後はバイザーとサングラスで、手袋は無し。
コースを確認
今回のレースは21キロと距離は短めですが、標高800mのスタート地点から2300mの経ヶ岳山頂を往復するバーティカルレース。標高差は約1500mです。
最初にロードと林道を5キロ走り、山に入って登山道を4キロ走って山頂到達、そこからはずっと下りでスタート地点に戻るコースとなっております。
5キロ過ぎからの登山道に入ってからの登りがきつそうですね。
レース前
スタート/ゴール会場は南箕輪村の信州大芝高原という公園内で、トレラン参加者は野球場が駐車場所になっていました。駐車場から受付会場であるスタート地点まで徒歩7分くらいでしょうか?ちょっと遠いですが、きれいな公園内でトイレも複数個所ありました。天気は快晴でした。暑くなりそう。
受付にて、参加賞のTシャツ他協賛企業の様々なプレゼントが入った袋をもらいます。さかいやスポーツ他数店の出店あり。キッズの部が最初にあるので、親子連れがたくさんいてほのぼのした雰囲気でした。
受付を済ませた後、準備があるので一旦車に戻ります。
車で装備を整え、再度スタート会場に戻ってきました。スタート30分前からセレモニーがあり、村長や招待選手の挨拶、ブリーフィングが行われました。ブリーフィングでは「今日は暑くなる。山に入ったらエイドが無いので水は多めに持つように」「山頂付近は風が冷たいのでゆっくり行く人はウインドブレーカーをもって」など丁寧に説明してくれて、終わったのは10時25分!あと5分でスタートです。
レーススタート
慌ただしく整列して、10時30分にいよいよロングの部スタートです。
スタートして4キロは経ヶ岳登山口へ向かう舗装路を走るロード区間です。「ロードなら普段から走りなれてるし余裕。サブ3.5ランナーだよ?」くらいに考えていましたが、ゆるやかな斜度の登りでも2キロも走ると辛くなってきます。ペースは最初キロ4分50秒位で走っていたのがしばらくすると5分後半になり、最後らへんはキロ7分とかでヨタヨタ走る有様。
というか4キロ過ぎると舗装路から林道に変わるんですが、ここは斜度も急だったこともあり半分以上歩きました。こんなコースでも周りはみんな走っていて驚きを禁じえませんでした。トレイルランナーどんだけ体力あるの?僕は歩きと超低速ジョギングを組み合わせて進みます。もうすでに超辛いんですけど。
ロード・林道を5キロ走って標高1000mの登山口に到着したのが11時5分頃。ここで最初のエイドステーションがありましたが、ここはスルー。
ここからは登山道を進みますが、この登山道がつづら折りの急登!登山道に入るととてもじゃないが走れる斜度じゃないので必然歩きになるのですが、「休める」と最初は喜びましたが、周りの皆さんけっこうな早足でこのつづら折りの急登登山道をグイグイ登っていきます。
最初のうちは周りのペースに合わせてヒイヒイ言いながらなんとか付いて行きましたが、30分もすると付いていけなくなります。前の人との間隔がある程度開くと、後ろの人に道を譲るしかありません。止まって少し休む⇒10人位に抜かれる、これを繰り返してやっとのことで登っていきました。汗はダラダラ、ずっと下を向いて歯を食いしばって登り続けます。周りの景色を見る余裕は一切ありませんでした。もう本当にキツかった。
途中脚と心肺が何度も悲鳴を上げて、「やばい、これはリタイアあるかも」と真剣に思いました。標高1200m~1700m位の区間がこのレースで一番きつい所でした。(2番目にきつかったのは最初のロード区間)
標高1800mを過ぎるころになると、斜度も徐々に緩やかになり、かなり歩きやすい登山道になります。この頃には脚と心配がようやく急斜面の登りに慣れてきて、少し楽になった気がしました。吹き抜ける風がかなり冷たく、じっとしていると冷えてしまいそう。
そして12時半頃、スタートから2時間で標高2000mに到達、それまで登ってきた尾根から山頂に続く登山道へのトラバースルートを通り、標高2000mの9合目分岐に到着。いよいよ山頂へのラスト登り区間に入ります。
ここはすれ違いゾーンで、上から先行する早いランナーが降りてくるので優先して通してあげる必要があります。これがなかなかストレスです。
それでも、これで今日は登りが終わりだと思うと力が出ます。斜度も最初の登山道ほど急ではないのでふんばって登り続けます。
そして、12時54分に経ヶ岳山頂2296mに到着。往路は約2時間半かかりました。もう登らなくていいと思うと心から嬉しかった。スタッフの方に写真を撮ってもらいました。
山頂では写真だけ撮って、すぐに下ります。
笹付きの斜面でやや滑りやすい登山道を下っていきます。下りは優先通行権がありますが、へたっぴランナーなので道を譲ってもらうのも恥ずかしい。それでも登りと違ってどんどん進んで気持ちいいです。
すれ違いゾーンを越えて、9合目分岐から下山ルートに入ります。そして8合目手前にこのコース唯一といっていい絶景ポイントがあります。
経ヶ岳は山頂も森の中で展望が無いので、突然視界が開けて景色が飛び込んできます。きれいな景色に疲れもふっとび・・・はしませんでした。でも天気が良くてよかった。
御嶽山をバックに写真撮ってもらいました。
さて、本格的に下山することにします。下山ルートの登山道は登ってきたルートとかなり趣が違い、とても走りやすいシングルトラックで、木の根や石もあまりなく、快適に飛ばせる登山道でした。
ここからは基本的にずっと下りで、途中早い人に何人か抜かれたりもしましたが、いいペースでどんどんと高度を下げていきます。
トレランの下りは最初は楽しいんですが、時間が経つにつれて大腿四頭筋が疲れてくるとブレーキをかけられなくなるんですよね。僕も後半ふんばりきれずに何度もコースを外れそうになりながら降りていきました。
標高1400m・15km地点まで下ると、ショートコースと合流するのですが、ショートの選手がかなり早く、何人も抜いていきました。この辺は登山道も細く、ブレーキの利かない足でふらふら下ります。「エイドまだ~?」ってずっと思っていました。
午後2時、標高1000mの仲仙寺まで下りてきました。山頂から1時間で1200m下ってきました。ここは第2エイド、そしてトレイル区間の終了となります。
エイドでコーラ2杯、バナナを補給して、1分ほど休憩して出発します。
仲仙寺を出ると、残り4キロはロードを走ります。今まで樹林帯だったので、突然アスファルトを走ると暑さが半端ない!そして路面が硬い。
脚に疲労はかなりありますが、まだ走れました。何とかフォームを維持して、最後の4キロを走ります。このロードも長かったなー。
感動のゴール!
最後はラストスパートでフィニッシュ!やっと終わったー!!
MCの方がゼッケン番号と所属、名前を呼んでゴールをたたえてくれました。
ゴール後はおにぎりとお茶をもらいました。
記録は3時間47分で全体の155位でした。上から3分の一位でしょうか。マラソンだと10%以内に入れることもありますが、トレランは周りのレベルが高いですねー。
このタイムが早いのか遅いのかイマイチわかりませんが、これから先上に上がっていくために特訓するべきなのか、割り切ってファンランを楽しむべきか悩むところです。
SUUNTOの記録。
シューズは、そこまでドロドロになりませんでした。
ゴール後はしばらく休んで、公園内にある温泉で汗を流して帰りました。
まとめ
いやー、非常に疲れました。10kmで標高差1500mはきつかった。
そしてトレランは参加選手の走力が高いです。プライドを打ち砕かれます。
今回タイム的には上から30%程度でしたが、休憩はほとんどしなかったので、ここから順位を上げるには、登りの速度を上げるしかありません。速い人は登りが本当に速い。僕もこれ以上は無理という速度で心臓バクバクで登っていたつもりですが、体力が違うと感じました。そして下りも、上手い人はスピードを殺さずに安全に下る技術を持っています。僕はまだまだ。ブレーキかけすぎだと感じました。
今回はかなり急な斜度のコースでしたが、もう少し走れる斜度のトレランにも出たいですね。まあ、安曇野ハーフ前のいい訓練になりました。
走っているときはとてもつらかったけど、やっぱりトレラン面白いです。次は7月に美ヶ原トレイルランに参加予定です。ただ美ヶ原は参加費に宿泊代が含まれているせいで高いんですよねー。どうしようかしばらく考えます。
お疲れ様でした。