軽量防水のミッドカットシューズを求めて半年
夏山用の登山靴として、メレルの「モアブ3ミッド」というシューズを購入しました。
軽量防水がマストですが、雪の無い時期は日帰りからテント泊まで全ての山行で使用するため、ある程度の重荷にも耐えられるようミッドカットのモデルから選びました。
ロックライトが死んだのが昨年の9月で、それから半年かけて新しいシューズを探していたんですが、あれこれ迷ってモアブ3を買ったのは結局この6月。今年初の日帰り登山直前でした。
僕の足のサイズは登山靴だと30cmなので、サイズのあるモデルが少なくかつ価格も高くなりがちで、選ぶのは困難を極めました。その過程なども含めて、メレル・モアブ3について簡単に紹介します。
- 軽量防水のミッドカットシューズを求めて半年
- 昨年まで使っていたシューズが壊れた
- Amazonでいくつかピックアップ
- モアブ3しか選択肢が残されていなかった
- レビュー:メレル モアブ3ミッドの履き心地など
- まとめ
昨年まで使っていたシューズが壊れた
昨年まで夏山用登山靴はイノヴェイトの「ロックライト325GTX」を使っていましたが、わずか1年で大きな穴が開いてしまい使用不可に。
このロックライト325は非常に履き心地が良くて、足裏からのインフォメーションも豊富ですげえ気に入ってたんですが、その代償としてシューズの堅牢性がイマイチで、短命に終わってしまいました。まあトレランシューズっぽいデザインだったし、北アルプスの岩稜帯とかテント背負って歩くような靴では無かったんだと思います。ちなみにこのシューズで裏銀座縦走52キロや西穂⇒奥穂も歩きました。
とにかく気に入っていたのですが、同じシューズは生産終了してるっぽくて見つからず、同じような性格の軽量シューズを探すことになりました。
Amazonでいくつかピックアップ
軽量・防水・ミッドカット・予算15000円の条件で購入検討したのは以下。
LA SPORTIVA ウルトララプター2ミッドGTX ワイドモデル
スポルティバの「ウルトララプター」は、昨年からカモシカスポーツで目を付けていました。トレランシューズの延長線上にある軽量ミッドカットシューズで、そこそこ頑丈そうだしワイドモデルもある。何よりカラーリングやデザインに妥協してないオシャレ感があってオッサンをワクワクさせてくれる!値段も当時19800円と、カモシカスポーツのセールで15%引きで買えば貧乏なぼくでも何とか手が届く価格帯。
しかし、この春カモシカスポーツに行ってみたら、なんと24000円くらいに値上がりしてやがった・・・。サイズも無かったし店員も取り寄せる気無さそうだったのでパスしました。最近の登山用品は高過ぎ!ちなみに楽天やAmazonでも定価でした。
サロモン X ULTRA PIONEER MID GORE-TEX
サロモンの「X-ウルトラ」シリーズも以前から気になっていましたが、Amazonにあるのは「エックスウルトラパイオニア」というモデルだけ。ヨドバシにはエックスウルトラ4」があるんですが24000円くらいして高い。
この「エックスウルトラパイオニア」はかなりライトに寄せた造りで、値段も15000円を下回ったりするときもあってほとんどこれ買おうって思っていたんですが、いよいよ購入する直前にAmazonで値上げとなり、購入に至りませんでした。タイミングが合わなかった。サロモンはマウンテニアリングの総合メーカーでおしゃれなイメージがあるので、いずれは試してみたいと思っています。
アディダス テレックス AX4 ミッド GORE-TEX
アディダスのテレックスもミッドカットのトレランシューズって感じのモデルで、スニーカーライクなデザイン。以前これのローカット版をAmazonで5000円位で買って、大キレットや白峰三山テント縦走でも履いたお気に入りでした。より堅牢なミッドカットならどこでも行ける!安いし!と思いウオッチしていたんですが、30cmはAmazonでも在庫があったり無かったりで、ある時13000円位で販売していたので「よし、今日これを買おう!」と思って昼に見たら売切れ、みたいな感じで結局買えませんでした。今思えば、ロックライトのスニーカーライクな性格に一番近かったのはこれかもしれない。楽天とかでサイズによっては1万円位で売っているので、30cm値下がりしたら買うかも。
ホカ オネオネ トレイルコード GTX
あれこれ探している時発見したのがホカのこのシューズ。デザインが超絶カッコ良くて思わず買いそうになりましたが、ホカオネオネはどこでも定価。公式サイトで10%OFFが最安でしたが、それでも予算オーバーでした。それにしても超カッコいい。いつか欲しい。
モアブ3しか選択肢が残されていなかった
他にも、マムートやらアシックスやらノースフェイスやらあれこれ調べましたが、いずれもサイズが無いか予算オーバーで決められず、結局消去法的に最後に残った選択肢であるメレルのモアブ3を買いました。
モアブ3にはワイドモデルもあってどうしようか悩みましたが、ワイドモデルのカラーリングが好みじゃなかったのと、価格が1000円くらい高いのと、何よりワイドにしてシューズの中で足が動いたら嫌だという懸念があり、通常幅モデル(2E)を選びました。黒がカッコ良かったというのもあって、最後は色で決めました。
悔しかったのは、他のサイズは15000円下回っていたのに30cmだけ高かった点。デカいサイズなんか売れないんだから安くして欲しい。
レビュー:メレル モアブ3ミッドの履き心地など
前置きが長くなりましたが、ここからはモアブ3のレビューになります。八ヶ岳(美濃戸から赤岳・横岳・硫黄岳)で1日履いてきました。
履いた感じは「軽登山靴」
軽い靴ですが、履くと結構ガッシリ感があります。実際の重さもロックライトより2割くらい重い感じ。トレランシューズのような柔らかさよりも登山靴の堅牢さを強く感じます。ずばり「初心者向きの登山靴」の履き心地です。ロックライトより壁も床も厚くて、軽量さはやや失われた感があります。
グリップ力は普通
ソールはビブラムソールです。ここは大きなポイント。やっぱりビブラムソールは信頼できますからね。実際のグリップについては、もともとがハイキング用途のシューズらしくあまり深い溝では無いので、「どんな路面でも強烈にグリップする!」って感じじゃ無かった。滑りそうな岩とかは普通に滑りました。土の斜面とかでは効きがいい気がしたので、岩よりも土に最適化したソールなんだと思います。まあどんなシューズだって滑るときは滑るし、正直グリップなんてものは技術でカバーすればいいので重要なポイントではないです。
2Eでも足のズレがちょっと気になる
僕の足は実寸で29cm弱、幅もかなり広めですが、通常モデル30cmでサイズは大丈夫でした。シューズの幅は結構広めで、前足部からかなりしっかりと靴紐を締めないと、足が中で横ズレします。足のズレはパワーロスになるので登りの効率が下がるし、靴擦れの元になるので長距離で足へのダメージが心配になります。靴紐はしっかり閉めても徐々に緩んできたり、足首部分の硬さが気になったりする場面もありました。この辺は履き慣れれば解決すると思いますが…。最終的に親指ちょっと靴擦れしたので、もう一段階厚いソックスを履いた方がいいかもしれません(今回は薄い靴下で行った)。
デザインは普通で特別感なし
ソールのサイド部やアッパーの有機的なデザインにメレルらしさが見て取れますが、素材は合皮だし高級感とかそういうのはありません。シルエットもややボテっとしていて、オシャレ感はあまりなく、普通に普通の登山靴です。
靴紐結ぶところの一番上が金属のフックになっているのはトレランシューズ派生モデルには無い便利ポイント。ロックするタイプなら尚良かったんですが。
頑丈さには期待してる
ロックライトが1年でダメになったのはガワの薄さによる快適な履き心地とのトレードオフだと思っているんですが、モアブ3は素材がかなりしっかりしている感じがするので、少なくても3年は持って欲しい。ダメになるとしたら小指付近だけど、ソールもそこそこ高さがあるし一応補強材がガードしているようなので、ぼくのハードな足さばきに負けないように頑張ってほしい。
まとめ
軽量で快適なシューズを探して辿り着いたメレル・モアブ3ですが、履いてみたら思ったよりガッシリしていた、というのが感想でした。まだ1回履いただけなので第一印象だけですが、もう少し軽快感があっても良かったかも・・・、と思ってマス。
普通の登山靴よりは安いとはいえ、約15000円とドケチ的には高額な登山靴選びでした。壊れるまで愛し続けようと思います。