手づくりのおもてなし日本一大会
ゴールデンウイーク真っ只中の2017年5月5日(日)、長野県上伊那郡中川村というど田舎で行われた「第10回信州なかがわハーフマラソン」に参加してきました。今回が3回目のハーフマラソンになります。
こちらはなかがわハーフマラソンのイメージキャラクターでカルト的な人気を誇る「なかはマン」君です。
中川村というのは僕の暮らす長野県の中でも「南信」と呼ばれる南信州エリアの山奥にある村で、安曇野市という都会の人が見たらびっくりするような田舎に住む僕をして、「こりゃすげえ何にもねえ田舎、キングオブ田舎だよなあ」と言わしめるほどのど田舎です。
まあこれは悪い言い方では無く、非常にのどかで牧歌的な景色が広がる、日本の原風景のような素晴らしい景観を堪能できる村という意味です。特にレースが行われた5月初旬は、残雪の中央アルプスと新緑のコントラストがため息が出るほど美しかったです。都会の人は結構感動しちゃうんじゃないかなあ。
そしてこのなかがわハーフマラソン大会ですが、こんなクソど田舎で行われる大会のくせに、ランネットの「大会100撰」に選ばれるほど多くのランナーの支持を得ている大会なのです。なんでも、「おもてなし日本一」を標榜しているとか。果たしておもてなし日本一を掲げるど田舎のハーフマラソン大会はどのようなものだったのでしょうか?レポートします。
受付~スタート前の準備
スタートが9時30分でしたので、安曇野の自宅を6時半くらいに出発して、高速道路を駒ヶ根ICで降り、一般道を30分ほど走って中川村に入りました。天気が良く、中央アルプスの山並みがとてもきれいです。
指定された駐車場は本部会場から徒歩1kmほどの地元の小学校グラウンドでしたので、会場までウオーミングアップを兼ねてのんびり歩いていきます。
8時頃到着しましたが、会場の村民グラウンドにはすでに大勢の人が。
受付会場は広めの屋根付きスペースです。ゼッケン番号別に受付が分かれていて、スムーズに受付できました。
その後くじ引きをして、地元の名産品をいただきました。僕は桑の葉茶とジュースをもらいました。受付後、更衣室で着替えなどの準備をしました。
グラウンドでは、参加者がエアロビ風の準備運動を行っていました。
今回の参加者は全員で約3500名だそうです。中川村の人口が5500人ほどだそうですが、これだけのランナーがこのど田舎中川村に訪れるっていうのが、このマラソン大会がいかに愛されているかってことの証明ですよ。
コースについて
ここで、コースを見てみましょう。中川村は田舎の中の田舎ですから、当然コースは山岳コースになります。
高低図を見るとわかる通り、スタートしていきなり3キロ登り、その後7キロ下り、6キロ平地を走って、最後に5キロ上る、しかもゴール直前に急坂あり、というコースとなっております。実行委員会ではかなりコースを検討して、最初の登り以外は下りまたは平坦で奇跡のコース!なんてHPには書いてありましたが、実際にはかなりタフな難コースです。
この難コース、果たして僕はどのように走れたでしょうか?いよいよレーススタートです!
いよいよスタート
レース20分前くらいにスタート位置に移動します。
このレースはスタート位置をゼッケンナンバーで分けるとかではなく、「予想ゴールタイムの早い人から前の方についてね」というゆるい方式でした。分け方も、一番前のブロックが90分以内、次が2時間以内で、その中間はどうすりゃいいの?って感じなんですが、僕は一応95分でゴールを目指していたので、最前列から30mくらい後方に陣取りました。かなり前の方です。そんなに前で大丈夫か自分?
スタート~5キロまで
9時30分にスタートして、橋を渡るとコースはいきなり上り坂です。ここから約3キロの山登り。スタートしたばかりで元気な脚なので、特にスピードを落とすことなくグイグイ上っていきます。傾斜はそこまで急坂ではないですが、やはり坂はきつかったです。
2.5キロ地点でトップの選手とすれ違いました。3キロ地点で折り返して、今上ってきたコースを下ります。登り3キロはそこそこのペースで無事走り切ることができました。5キロまでは下りです。下りは飛ばしてタイムを稼ぎます。
5キロ通過タイム…23分05秒
ペース…4分37秒/km
10キロまで
5キロを超えても、コースは下り坂です。このまま10キロ手前まで下っていきます。すごい急坂です。登りに比べて楽なんですが、足首とか腿に負荷がかかっているのがわかります。でも止められません。いつもよりかなり早いペースで下って、中川村南エリアへ。気温がかなり高くなり、暑さを感じていました。そして今まで登って下ってばっかりで、平地をほとんど走っていないので、この後の平坦区間をペースを守って走れるか心配な気持ちで走っていました。
ちなみに、7キロ付近でトイレでおしっこしてます。今回も走りながらしようとチャレンジしましたが、やっぱり無理でした。素早くしましたが1分ロス。
10キロ通過タイム…45分20秒、5キロスプリット…22分15秒
ペース…4分27秒/km
15キロまで
気温が高く、風もほとんど感じません。暑いので給水で多めに水を飲みますが、7キロ、10キロ過ぎの給水所ではいずれも水しかなく、スポドリが欲しかったです。13キロ過ぎて土手沿いのコースに入ると、中央アルプスと菜の花の景色が最高にきれいでしたが、かなりの暑さで結構な疲労感を感じていました。ちなみに13キロ過ぎの給水所でやっとスポドリ登場しました。
15キロ通過タイム…1時間8分49秒、5キロスプリット…23分29秒
ペース…4分42秒/km
ゴールまで
15キロ過ぎて、少しペースが遅くなっていることを実感していました。長野マラソンも暑かったけど、今回の方が体に堪えていました。水を多めに飲んで、体にも掛けて根性で走りますが、15キロ以降のコースは徐々に上り坂が増えてきます。暑さと上りのハードさで、じりじりとペースが落ちていきます。
そして結構ヘロヘロになって、19キロ付近の激坂、通称「ガリガリ坂」に来ました。ここは公式サイトでは
しかし心配はいりません。
19キロ地点には当大会の秘密兵器が用意されています。隠れた当大会の目玉商品、「ガリガリ君」のアイスが給水所に待っています。
「ガリガリ君」を片手にルンルン気分で駆け上がった後は、最後の平坦コースでゴールを目指すことになります。
なんてのどかな様子で書いてありましたが、今までの坂とは比べ物にならない斜度!ここまで坂道を必死で上ってきた僕ですが、この坂は歩いてしまいました。あ、ガリガリ君は記念にもらいましたよ。でも正直ガリガリ君食ってる余裕なんてなかったですけど。
ヒーヒー言いながらなんとか最後の激坂を上り終えて、いよいよ残り1キロ弱、ゴールまではゆるやかな下りです。まだ脚は残っていたので、ここからラストスパートです。ガリガリ坂を超えた時点でタイム的には95分くらいで、目標の95分はおろか100分切りも厳しい状況でしたが、何とかスパートしてゴールまで走り切りました。
という訳で、記録です。
ゴールタイム…1時間40分44秒(ネット)
20キロまでの5キロスプリット…28分45秒
ペース…5分45秒/km
ラスト5キロで失速してしまいました。やっぱり坂道が苦手ですね。暑さもかなり影響ありました。それでも男子の211位、上から12.5%ということなのでそれほど悪くない結果ですかね。100分切れなかったのは残念。トイレがなければなあ・・・。
ゴール後
ゴールでは、レッドカーペットを30mくらい走って、一人ひとりゴールテープを切らせてくれます。(僕は並走している人が先にゴールした直後だったので切って無いですが)そして女子がタオルを掛けてくれます。この辺の演出もあったかいですよね。
ゴール後、オレンジ、ミニトマト、梅漬けのふるまいがあり、
濃厚100%りんごジュースをいただきました。トマト超うまかった。
おにぎり、バナナ、水をいただき、完走証を発行してもらいました。
今回、暑いからCW-Xを履かないで走ったのですが、股ずれして太腿内側が痛くなってしまいました。もっと痩せないと。
汗が引くまで30分ほど休んで、着替えて帰ります。最後にソフトクリームを食べました。美味しかった。
会場から駐車場に向かう道。ゴール目指して真剣に走っている人たち。ガンバ!
まとめ
長野マラソンから2週間ちょっと、正直満足のいく練習ができたわけではなかったですが、100分切れなかったのは残念でした。正直もう少し頑張れたような気もする。でもやっぱり平地ベースのコースと違って、坂道が絡むとタイムは伸びないですね。それはわかりました。普段坂道でトレーニングしてないしね。
ナカハマ自体は、とっても素敵な大会でした。とにかく、色々あったかい。かなり暑かったけど、沿道にはたくさんの村民の方が応援に立ってくれて、おじいちゃんとかおばあちゃんも一杯いたし、子供たちも一生懸命応援してくれた。景色も最高。おもてなし日本一は伊達じゃないですよ。みんなでこのマラソン大会を盛り上げようとしているのが伝わってきます。いい大会でした。
さていよいよ次は安曇野ハーフです。マラソンとしては今シーズン最後になる予定。
これは地元開催なので、何としてもいい結果を出して、有終の美を飾りたい。90分切れたら最高だけど、それには4分15秒のペースが必要なので、正直それは無理だと思う。何とか95分を切って、自己ベスト更新したいところです。