MSX3メモ ~マラソン・トレラン・登山など~

登山とか写真とかを記録するブログ。最近はマラソンがメイン。

2018年9月19日 上高地から槍ヶ岳日帰りチャレンジ(沢渡から往復バス利用)

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2018年9月19日、槍ヶ岳に登ってきました。上高地から日帰りです。

松本マラソンを約2週間後に控え、30キロ走代わりに行ってきました。横尾まで往復20キロ位は走れるし、トレーニングの負荷としては30キロ走より高いと思います。

ちなみに昨年も同じ時期に穂高連峰日帰りやってます。

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トレイルランナーを名乗るからにはクリアしておきたい槍ヶ岳日帰り。

一般的には時間制限のない新穂高から往復が(時間的な)難易度は低いようですが、今回メジャーな槍沢ルートでチャレンジしました。槍沢ルートはタクシーを使わなければ最終バスの16時55分までに戻ってこなければならないので、それなりに速く進まないと厳しいコースです。

様々な理由から日帰りで槍ヶ岳を登ろうとする人もいると思いますので、コースタイムなどをレポートします。なお、走れるところは積極的に走っていますのでトレラン装備の方向きのガイドになります。

地図・コースタイムなど

はじめに、今回のルートとコースタイムです。上高地河童橋から槍沢経由槍ヶ岳登頂を目指す、槍ヶ岳登山の一番メジャーなルートで、一般的には2泊3日で歩くコース。

このコースは約44キロと長距離ですが、半分以上は水平移動なので実はトレラン向きです。標準コースタイムだと往復19時間とかなってビビりますが、走れる区間が多いのでタイム短縮の難易度は低いといえます。

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上高地から槍ヶ岳 日帰りチャレンジ(往復バス利用) - 2018年09月19日 [登山・山行記録] - ヤマレコ

僕は平日始発バス利用で6時30分上高地スタート、槍ヶ岳登頂が10時50分頃です。通常コースタイムだと槍ヶ岳山頂まで9時間ほどですが、4時間20分ほどで登りました。そして下山が15時40分頃。休憩入れてトータル9時間ちょっとの行動時間となりました。これはかなり早いペースだと思います。

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 梓川沿いに穂高連峰をぐるっと迂回して源流を目指す旅。長いですが、槍沢ロッジまでは標高差200mほど、ほとんど平坦路です。ここは走れるだけ走るとして、槍沢上部で一気に高度を上げていくので、後半の激坂でどれだけスピードを落とさず登れるかが更なるタイム短縮の課題です。

ただ、単純に日帰りするだけなら、難易度はそれほど高くないというのが終わってみての感想です。荷物が軽ければ大体いけます。

写真で紹介

ここからコースの状況など写真で紹介します。

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自家用車終点の沢渡まではマイカーで。この日は平日なので、シャトルバス始発は5時40分です。これに乗り遅れると1日中気が焦って気持ち悪いので、乗り遅れないようにしましょう。上高地BTには6時10分頃着ですが、トイレや登山届提出、ストレッチなど準備して6時30分スタートです。

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前日までずっと天気が悪かったのですが、この日は奇跡の好天!ラッキーです。朝日を浴びる穂高連峰がカッコよすぎ。

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先を急ぐたびですので、横尾まではキロ5分30秒程度のペースで走りました。途中坂道や足場の悪い所は歩きましたが、基本ノンストップで走って横尾に7時38分到着。ここまで1時間8分と過去最速のペースで着きました。平坦部は走るとかなり時間短縮できますね。ちなみに標準コースタイムだと3時間ほどです。

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横尾から槍沢方面への登山道は、それまでの幅広林道からほぼシングルトラックの登山道に変わります。沢沿いの道で歩きやすく整備してくれてありますが、上の写真のような走りやすい部分はわずかで、石がゴロゴロしていたりしてあまりはしれません。斜度はそれほどなく、ほとんど平坦路です。

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槍沢ロッジには8時19分着。横尾から40分、上高地から1時間50分ほど。ここまではほぼ平坦区間なのでかなり早いペースで登って来れました。

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槍沢ロッジ周辺では木々の間から槍の穂先が見えます。スコープが設置してあり、覗くと頂上に立つ登山者の姿まで見えてびっくりします。尚槍が見えるのはこの周辺だけで、この後またしばらく見えなくなります。

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ババ平8時36分着。これまで樹林帯の中だったので涼しかったですが、この辺からおひさまの下に出ます。いい天気ですが暑いほどではなかった。

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槍沢大曲。この辺で沢沿いの登山道から離れます。この辺は夏場はお花畑になっているようですが、秋が始まっているので花はありません。紅葉まではもう少しかな。

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槍沢上部の登山道は河原のように石がゴロゴロですが、階段状だったり平らにならしてくれてあったりで、斜度は急になってきますがとても歩きやすい登山道です。さすがに北アルプス随一の人気コースですね。

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大曲上部に最後の水場。今回ハイドレーションに1.5リットルBCAAドリンクを持ってきましたが、ここでフラスク500mlに補充していきます。山ではやっぱり沢の冷たい水が美味しいですね。

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水場から少し進むと、ここでようやく槍さん登場。

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今回も山と高原地図アプリでルート記録しながら登りました。コースタイム付き地図はやっぱり便利です。同時にSUNNTOでも記録していますが、スントのGPXデータだとヤマレコに時間が登録されないんですよね。

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いよいよ斜度がきつくなってきますが、黙々と登ります。当然走れるような道では無いので歩いていますが、荷物は軽いので一般登山者よりは速いスピードで登っていきます。

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9時52分、槍ヶ岳を開山した播隆上人が念仏を唱えたという播隆窟に到着。立派な岩小屋ですね。

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10時過ぎには殺生ヒュッテへの分岐に到着。ハイペースで登れているので山頂到着タイムが気になりますが、一気に高度を上げてきたのでそろそろ疲れてきましたよ!槍もかなり大きくなってきました。

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しかしここからが最もキツイ所。大きな岩がゴロゴロのガレ場をひたすら登ります。ペンキで山荘までのの距離を書いてくれてありますが、なかなか近づいてきません。標高も高くなってきて空気が薄いのか、ペースが速すぎるのかわかりませんがとにかく息はゼエゼエです。

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おお・・・。美しい山です。やっぱり槍ヶ岳は特別な存在ですね。天気もサイコー!

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穂先のすぐ下から。迫力ある岩峰ですね。

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山荘直下まで来ました。後は最後の九十九折の登山道を登るのみ。あと少しです。

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ヒイヒイ。きつい。マラソンゴール直前のようです。

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やったー!槍ヶ岳山荘についたよー。10時37分到着でここまで約4時間10分。休憩せずにすぐに山頂アタック開始です。ちなみにここまで一度も休憩はしていません。

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山荘から槍の穂先はすぐです。近づくと岩の窪みに登山者が張り付いているのが見えて面白い。写真だと迫力が伝わりませんが、デカい岩峰です。

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槍に登るのは十数年ぶりですが、けっこう怖いですね。昔来た時は余裕でホイホイっと登ったような記憶がありますが。ただ難しい所には鎖や梯子がしっかりと付いているので、しっかりと三点支持で登れば問題ありません。

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思ったより高度感あるなあ。前の人に続いてゆっくりと登ります。この位の岩山はアスレチック的に楽しんで登れるので、時間を忘れて気が付いたら高度が上がっていていいですね。

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この長い梯子を登ると・・・

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無事槍ヶ岳山頂登頂!やったー!

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時間は10時54分でした。スタートから4時間24分で登れました。上出来上出来。

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槍ヶ岳山荘が随分下に見えます。

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小槍と西鎌尾根の縦走路。来年は新穂高から鷲羽岳経由で西鎌尾根縦走したいと考えています。

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北鎌尾根方面。クライミング技術が無いのでここは一生無理。

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東鎌尾根と常念岳。常念は後ろから見てもきれいな三角錐だなあ。

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奥が薬師岳、真ん中が水晶岳かな?北アルプス最深部は行ったこと無いのでよくわかりませんが、いずれテント担いで行きたい。

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西鎌尾根の山々。双六岳黒部五郎岳などでしょうか。

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笠ヶ岳は雲。

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イケメンの若者たちが写真撮ってくれました。全身青いおじさん。

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穂高連峰。来年は大キレットチャレンジしたいです。今ならいける気がする。

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富士山は見えませんでしたが、南アルプスから中央アルプスまできれいに見えました。写真撮りまくっちゃいますね。いい天気で良かったです。

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山荘まで下りてきてお昼休憩にします。背負ってきたビールに、おにぎりとプロテインバーチキン味です。今日も山で一切金を使わないドケチぶり。

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もうね、控えめに言っても最高。ロケーション良すぎでしょ。運んできたビールは背中に密着していたので人肌のぬる燗ですが、それでも久しぶりに超うまいと思いました。槍ヶ岳サイコー!ああ・・・この景色を見ながらずっと飲んでいたい・・・。

しかし、制限時間がある身なので残念ですが長居はできません。ビール飲んだら帰ることにします。11時45分には山荘出発しました。

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下りは山荘直下の道の良い所はなるべく走って駆け下りました。ガレ場ではちょっとグネりましたが、安全第一で下り、あっという間に槍が見えなくなりました。

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標高2000m位の槍沢だと思いますが、猿の大群が河原を下っていました。どこからどこに向かっているんだろう。

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ババ平1時9分着。

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槍沢ロッジ1時20分着。

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横尾に2時4分着。槍沢ロッジから横尾まで少ししか走れなかった。すでに行動開始から8時間近く経って疲れも出てきましたが、ここから先が長いです。上高地まで約10キロを走れば1時間ちょいですが、30キロ以上歩いてきているのでなかなか思うように走れません。結局走っては歩きを繰り返して半分くらいしか走れず、行きよりも時間がかかりました。

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綺麗な景色ですが、正直見飽きているし早く歩くのを辞めたい気持ちが強いという。

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それでも、こういう景色を見ると心が洗われるというか、非現実的な体験をしている気がして疲れも吹っ飛びますね。素晴らしい景観。

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河童橋には3時40分到着。槍ヶ岳山荘出発が11時45分だから、下りもほとんど4時間かかっています。登りと変わらない。

この日は天気が良かったこともあって、大勢の観光客が河童橋で写真撮っていました。「僕はあの山の更に向こうの上高地まで今日1日で行ってきたんだぜ!」と心の中で自慢しつつ、バスターミナルに向かいます。

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距離約44キロ、歩数で61500歩です。疲れたー。

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上高地から沢渡行のシャトルバスは大混雑でした。3時55分発のバスに乗ろうとしたら一杯で乗れず、次のバスが来るかと思ったらまさかの1台運行で次の4時25分まで待たされました。こっちは1日行動して汗臭いし周りの皆さんに申し訳ない・・・。アルピコ交通せめて2号車出すかピストン輸送してくれ。

上高地から槍ヶ岳ルート日帰りに必要なスピードは 

目安として槍沢まで2時間半、槍ヶ岳山荘まで4時間半で5時間で登頂がボーダーでしょうか。登り5時間、下り4時間で1時間休憩しても10時間で往復できるので、平日シャトルバス利用でも6時30分スタート、16時30分ゴールが実現します。

同じ事やろうとする方は下りのガレ場で走って足をグネらないよう注意です。安全第一で行きましょう。タイムを追及する方は別ですが、日帰りだけが目的なら走るのは上高地横尾間だけで十分です。

走らない場合は、かなり早足で歩かないと難しい気がします。登りが超強い人はいけるかも。 

服装・持ち物

patagoniaキャプリーンTシャツ、ストライダープロショーツCW-Xに、防風対策はフーディニジャケット、山頂での防寒対策にオールフリージャケットも持って行きましたが使いませんでした。標高3000mから上はかなり気温が低いですが、風はそれほど強くなく、日中は防寒対策はあまり必要ありませんでした。ただし朝晩は相当冷えるので泊まりで行く人はダウン必要です。(この日の朝山荘では氷張ったそうです。)

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ストライダープロショーツは薄手ですが本番はこれと決めているので。フーディニ着ると全身青いおじさんになります。タイツも青だし。

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シューズはレース用のイノヴェイト。汎用性高いいいシューズです。岩場もガレ場も問題無いし、44キロ歩いて豆もできませんでした。

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ザックは初の長距離使用のアルティメイトディレクションfastpack15。

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今回長距離使用は初めてで、これで走ったのも初めてだったんですが、普通に走れますがずっと走っているにはちょっと辛いかも。背中のパッドが幅広で腕振りに干渉するんだよね。でも収容力高いしいいザックです。

中身は、

  • ハイドレーションにBCAAドリンク1.5リットル
  • レインウエア上下
  • ヘッドランプ、ペーパー
  • パタゴニアオールフリージャケット、フーディニジャケット
  • ビール350ml
  • モバイルバッテリー

これで多分重量4キロくらいだったと思う。

行動食は、

おにぎり1個、プロテインバー3本、一本満足バー1本、スポーツ羊羹1本、ジェル100ml1本、40ml1本と結構多めに持ちました。いつもはあまり食べないんですが、今回は長距離だったのでお腹が空いて結構食べて、最終的にプロテインバー1本とジェル1個を残して全部食べました。

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SUNNTOの記録によると4394kcal消費しているようなので、まだまだ食べても大丈夫そうです。

まとめ 

という訳で、前日まで本当に日帰りできるか心配していた槍ヶ岳でしたが、無事帰ってくることができました。

槍ヶ岳は10年以上前に東鎌尾根から登った以来ですが、まさか日帰りで来るとは自分でも夢にも思いませんでした。日帰りチャレンジそれなりに楽しいですが、やっぱり上でゆっくり酒でも飲みながら過ごしたいなーというのが本音です。

翌日激しい筋肉痛になるかな?と思いましたが、それほど体にダメージがありませんでした。少し前に白馬トレランで54キロ走っているので、かなり鍛わっているのかもしれません。

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槍ヶ岳日帰りできるってのは、色々なところに日帰りで行ける可能性が見えますんで、いい経験になりました。そして、これで、僕もトレイルランナーを自称してもOKでしょうか。まだまだ自信はありませんが・・・。