9月のはじめ、南信州は木曽の百名山・御嶽山に登ってきました。
御嶽山は標高3067メートルの独立峰で、長野県南部の木曽地方にあります。標高は高いけど、今回の登山口田ノ原がすでに標高2200mなので、標高差的にはそれほど無いので楽に日帰り可能な貴重な百名山です。
10年前の噴火から入山規制が続いていますが、夏山シーズンは規制が一部解除されて、最高地点の剣が峰まで登ることができます。
今回、登山始めた2001年以来実に23年ぶりに登りましたが、楽に登れるし雰囲気は異世界だし景色も山もスケールがでっかくて、非常に素晴らしい山ということを再確認した次第。いや、御嶽山本当によかったですよ。初心者の方は全員行くべき!ちょっとアクセスが悪いですが。
当日の様子
寝坊して出発5時半、安曇野の自宅から登山口の王滝村田ノ原Pまで3時間近く運転して8時過ぎ到着。同じ長野県内なのに超遠い。国道から御嶽スカイラインに入ってからが遠かった。長野県は広い。
雨予報だった天気は曇りに変わり、やや薄曇りという状況。田ノ原駐車場は超整備されていて非常に快適。トイレも都会のファッションビルのトイレかってくらい綺麗。
日帰りスピードハイク装備で出発。ヘルメットはロードバイク用を一応持った(けど使わなかった)。御嶽山はこれから登る道と山頂が見えるタイプの山。正面の人工物が王滝山頂、右端が剣が峰かな?
登り始めて30分もすると、すぐ森林限界を突破します。その後は火山帯特有の荒れた雰囲気の登山道をひたすら登る。富士山や立山雄山の登山道に似てるけど、所々に切れ目なく仏像的なものが設置されていて独特の雰囲気。
そして、活火山でかつ10年前に50名以上亡くなっている大噴火(水蒸気爆発)があったこともあり、避難所やシェルターもあちこちにあります。
8合目と9合目にあるのは昔ながらの避難所。十分泊まれそうだけど宿泊は禁止。
麓からも見えた爆裂火口跡。有名な硫黄岳のそれよりスケールがでかい。こんなような太古の火口跡があちこちにあります。御嶽山は有史以来何度も噴火を繰り返して大きくなった山なんだろうな、とロマンを感じます。
慌てずに登ろうと思っていましたが、登り始めると急いでしまう性でここまでハイペースで登ってきました。もう9合目か。(登山口が7合目)
荒涼とした登山道ですが、バッチリ超整備されていて危険箇所はありません。ただし直登なのでそれなりに急登になっております。
1時間ほどで王滝頂上。立派な神社と山小屋らしきものがあります。
噴火の後に建造されたと思われる避難小屋併設。
9合目あたりから硫黄の匂いを強く感じるようになりますが、王滝頂上から少し先の斜面から、噴煙のようなものが上がっていました。火山性ガスかな?
小屋の裏手に回ると、剣が峰がよく見えました。火山特有の草木の無い山容はやはり不穏な気持ちを呼び覚ますというか、異世界っぽさが際立ちます。噴煙のようなものも見えますね。
標高2900mにある立派な御嶽神社に参拝して、登山の安全祈願してからいざ剣が峰に向かいますよ。
神社を越えて少し進むと八丁だるみという場所。ここは10年前の噴火の際大勢が亡くなった場所。確かに何も遮るものが無いだだっ広い場所で、こんな場所で噴石落ちてきたら怖かったでしょうね。合掌。(何となく霊的なものを感じました。)今はあちこちにシェルターがあって安心ですが。
写真じゃわからないけど、草木の無い赤茶けた荒涼とした風景、所々にある仏像、とにかく現実離れした景観に圧倒されます。
剣ヶ峰直下に慰霊碑がありました。安らかに。
1時間半ほどで御嶽山無事登頂しました。最後の階段が地味にきつかった。
頂上から、一ノ池、二ノ池が見渡せました。いずれも火口が元になったカルデラ湖ですが、水はほとんどありません。それにしてもすごいスケールと異世界っぽさに圧倒されます。
やや曇りでしたが、登ってきた登山道方面は晴れてた。
頂上に社があるんですが、何やら祭事が行われていました。以前登った時も白衣の御嶽教徒と思しき方々が大勢いましたが、今も信者の方が登られるんでしょうね。しかし標高3000m以上にあって環境も厳しそうですが、立派な社でした。
少し休憩して、お鉢巡りコースに進みます。通行規制でお鉢巡りはできないのですが、二ノ池から先の摩利支天という所まで行きます。
二ノ池。山小屋が2軒あります。ここら辺に宿泊して周遊するの楽しそうです。
二ノ池の湖畔?砂だらけだ。でも神秘的な雰囲気でしたね。
小屋を過ぎて少し下ると草付の広場に出ます。その名も「賽の河原」。あちこちに石積みがしてあって、仏像とかお地蔵さんがいてなんとも言えない霊的な場所です。
その後、外輪山的な登山道を進みます。この辺の景観はやや北アルプスっぽかった。振り返ると乗鞍岳が見えました。あちらも楽に登れる3000m峰ですが、北アっぽい乗鞍に比べて御嶽山は雰囲気だいぶ違うなあ。
摩利支天登頂。名もなきピークって感じでしたが、御嶽山剣ヶ峰のいい展望台でした。
摩利支天には三角点がありました。
眼下には深いブルーの三ノ池。本当はこのまま進んで岐阜山頂経由三ノ池まで行こうと思いましたが、有名なドラゴンアイここで見れたし、このまま来た道を戻ります。
賽の河原と御嶽山。何とも言えない景色。
山頂は巻いて、八丁ダルミ経由王滝山頂に戻りました。ここまでどこ見ても御嶽山はカッコよかった。
王滝山頂から少し下った所にベンチがあったので、そこで昼食休憩しました。
下山します。帰りはあっという間。
麓の方にも爆裂火口跡がありました。スケールのデカい山でした。
1時半下山完了。
登山口近くの温泉は休みだったため、グーグルマップで調べてこちらの温泉まで来ました。1時間以上かかった。
口コミがやたらよかったですが、お湯は普通でした。その後3時間近くかかって自宅まで帰りました。どこかでご飯食べようと思いましたが帰路にそれらしきレストランが見つからず、道の駅はいくちもあったけど大体ランチ終了していて結局コンビニパンくらいしか食べられず残念でした。そして木曽路は遠い。
久しぶりの御嶽山でしたが、日帰りでめっちゃ楽しめる山でした。おすすめです。