MSX3メモ ~マラソン・トレラン・登山のあれこれ~

アルコールを中和するために走るおっさんが登山やマラソンのことをメモするブログ。マンガゲームウイスキーについても語る!

どれを選んだらいい?マラソン、トレラン、登山で使える「心拍計内臓GPSウオッチ」(ランニング GPS腕時計)

ランニングやトレランで使えて、かつ登山でも役立つ時計が欲しい

f:id:msx3:20170911201607p:plain


僕のように、マラソン、トレラン、登山が趣味という人は結構多いと思います。
(そして多分カメラも趣味だったりするはず。)

カメラはともかく、マラソン、トレラン、登山に役立つ機能性腕時計を欲しいとずっと思っていました。

普通にジョギングする、とかハーフマラソン完走する、程度の目標であれば、ストップウォッチ機能が付いた普通の時計で全然十分だと思います。が、フルマラソンでサブ4以上の記録を狙うくらいの目標を掲げている人なら、GPS機能付きの腕時計があった方が絶対便利だと思います。

しかしです。

ちょっと「GPS 腕時計」とかでググってみても、多種多様な製品が出てきて、何だかよくわかりません。この業界はかなり多数のメーカーやモデルが存在しており、その機能や価格にも大きな幅があります。漠然と「マラソンに使える時計」程度の考えでは、簡単には目的の機種にたどり着けません。自分の目的や欲しい機能を整理して、かつ予算内に収まるモデルをじっくりと検討する必要があります。

そこで、僕の用途を整理してみました。

マラソン・トレラン・登山用として必要な機能

まずは、GPS機能は必須です。

マラソン、ランニング用として

マラソンのトレーニングに、GPS時計は非常に役立ちます。
そもそもGPS機能の役割としては、自分の位置を計ることで、現在の速度、ペース、移動距離、ゴールタイム予測などを可能にするものです。これらは、マラソンにおいてどれも非常に大切な指標です。

僕は今までこれらをスマホのアプリ「ランタスティック」で行ってきましたが、ランニング中にスマホを取り出して見るという行為は中々に難しいものです。ギリギリのペースで走るマラソン大会ならなおさらです。

このスマホアプリの機能を、GPS腕時計に持たせることで、走りながらでも容易にペースや距離を把握できるわけです。これはとても便利だと思います。スマホを見るのは大変ですが、腕時計ならさっと見れますからね。

トレラン・登山用として

登山用の時計というと、僕世代は「プロトレック」なんですが、今は登山でもスマホでGPS受信してアプリ上で位置確認できますから、高度計やコンパスも必須ではなくなりました。

僕も「山と高原地図」のアプリ版を使っていますが、見慣れた地図上に自分がいる場所がピンポイントでわかるし、歩いてきた軌跡も見られるし、後からヤマレコと連携すると登山記録も簡単に作れるし、すごいテクノロジーになったもんだと思っていましたが、これも腕時計に置き換えられるようです。

ただし、やはり腕時計の小さな画面に地図を表示させるのは限界がありますので、地図上で自分の現在位置を表示させるという要求まで行くと、まだまだスマホを利用するほうが現実的ですね。

それでも、マラソンほどではないにしても、やはり登山でも歩きながらスマホを見るのは大変ですし、悪天候時にもスマホは見られません。腕時計で位置情報や距離を知ることができるのは大きな魅力です。

また、トレランもレース中はかなり消耗していますから、それこそスマホを出して地図を見て標高や距離を知る、なんて負担をかけたくありませんから、トレランをやるならこの手のウオッチはあれば大変便利です。

という訳で、ランニング用としても、登山用としても、GPS機能付きのものを選ばなければいけません。ここまではまあわかっていたことなんですよね。問題はGPS以外の付加機能をどう取捨するかなんですよ。

スマートウォッチならではの機能

そのほかの付加機能としては、「心拍計測」「地図表示」「バッテリーの持ち」「スマホとの連携」でしょうか。

心拍計測は、従来は胸にストラップでセンサーを固定して計測するのが一般的でしたが、最近は時計の裏側にLEDの計測センサーを取り付けることで、脈拍を計測することができる腕時計が急速に普及しています。

胸にセンサーを別に取り付けるなんて考えただけで面倒くさいですが、腕時計に心拍計測機能があるなら使ってみたいですよね。やっぱり、自分が辛いと思っているときの脈拍がいくつくらいなのかわかれば、効率的に負荷を掛けたトレーニングができますからね。「そこそこにきつい」程度の負荷が脂肪燃焼には一番いいなんて説もありますし、現代のランナーとしては必須の機能になってきましたから、興味あります。

地図表示については、スマホなどで見ることのできる山岳地図や道路地図をウオッチフェイスに表示させる機能ですが、これができる機種はカシオとガーミンの2種類しかありません。非常に魅力的な機能ですが、価格面やその他の機能とのバランスでちょっと選びにくいのが現状です。追って、個別にご紹介します。

それと実は非常に重要なのは「バッテリーの持ち(の良さ)」です。
この手のGPS時計はどれもあまりバッテリーの持ちが良くないようです。アップルウオッチなど日常使いでは問題ないが、GPSを作動させるとバッテリーが2時間持たないなんて話も聞きます。自分の必要とするマラソンなり登山なりがどこまで時間をかけるものなのかを吟味して選ぶ必要があります。トレランやウルトラマラソンは10時間以上活動することもありますからね。

ということで、上記のような機能に重点をおいて、腕時計を探すことにします。

よさげなGPSウオッチをピックアップ

GPSウオッチを販売しているメーカーは、ガーミン、スント、エプソン、カシオあたりが有名どころになります。他にもいくつかあるようですが、主要なのは上記4社なので、この中から良さそうなのを探したいのですが、先にも書きましたが何しろ各社種類が多い!現行モデルと旧モデルが入り乱れているし、機能によって価格も変わるし非常に選びにくいので、今回は

GPS機能付きで、かつ心拍計内臓タイプ(手首で測れるやつね)

から選びたいと思います。色々考えましたが、やっぱり心拍計使ってみたいです。

以下、おすすめの心拍計内臓のGPSウオッチです。

Apple Watch アップルウオッチ

f:id:msx3:20170911201641p:plain

おしゃれなGPS機能付きウオッチを探している方は、こちらApple Watch一択になります。

GPS、タッチパネル、心拍計も内蔵していて機能的には申し分なし。素材やサイズによって値段が結構違いますが、良さそうなのは42mmケースでステンレスベゼルのタイプですとお値段約6万円。高いですが、他のアウトドア系スマートウオッチと決定的に違う点として、アプリをインストールすることで機能を発展させられることでしょうか。ガーミンやスントはオリジナルの機能だけで勝負に対して、OS搭載のモデルはここが強い。ただ、今はオリジナルのアプリ以外は使えるものは無いという評判のようです。

ちなみに間もなくSIMを搭載できる新型が発売される見込み。スマホの置き換えになる可能性を秘めた夢のガジェットです。

www.gizmodo.jp

ただし、アップルウオッチオシャレで最高にカッコいいんですが、バッテリーの持ちが半端なく悪いようです。GPSをONにすると2時間強で電池切れを起こすらしい。

専門性を追求したスマートウオッチRipcurl SerchGPS 2が4年前の初代から爆進化していて驚いた | More Access! More Fun!

Apple公式ページでも、GPSオンの屋外ワークアウトで最大5時間と謳っているので、これだとフルマラソンの記録も難しいです。トレランや登山はもっと時間かかるし、日常のワークアウト記録位ならいいけどレースや登山向きでは無いですね。

ガーミン

GPSといえば、我々アラフォー以上の登山家の中ではガーミンのハンディGPSの事でした。当時高価で買うこともできませんでしたが、今やスマホで本格的なGPS測位と地図表示が可能になり、ハンディGPSも一般向けにはその役割を終えようとしています。ガーミンはハンディGPSから腕時計タイプにシフトして、ランニング愛好家には人気のメーカーです。

GARMIN(ガーミン) ランニングウォッチ GPS ForeAthlete 235J

超定番のGPSウオッチといえば、この235Jというモデルです。本当に多くのランナーが愛用しているGPSウオッチで、当然「迷ったらこれを買え!」的な好バランスモデル。マラソンに必要な機能は全部入りで、無いのはタッチパネルくらい。スマホとの連携も当然OK。Amazon売れ筋No.1モデルです。

デザインも非日常をそれとなく感じさせてくれるし、「趣味はランニングです!」って嫌味なくアピールしている感じが非常に優等生っぽい。ビジネスにも使える。リストバンドがリバーシブルなのもお洒落。ただし、登山向けの機能が特に無いので、それだけが残念。

GARMIN(ガーミン) 活動量計 vivoactive3

2019年追記。今のガーミン売れ筋ナンバーワンはこちらだそうです。

235Jの機能にさらに活動量計とタッチパネルを搭載した高機能モデル。「Connect IQ」というガーミンのアプリストアから拡張機能を追加できたり、気圧高度計の実装やみちびき対応、またミュージックコントロールなんて機能も入れてきてこれで3万円未満。安い!安すぎる。

相変わらず登山用の機能が省かれていますが、マラソンランナーの最初の1個として出木杉君です。スントユーザーとしては悔しい。

登山やトレランはやらないピュアマラソンランナーで、予算3万円程度ならこれしか無いです。

GARMIN(ガーミン) ランニングウォッチ ForeAthlete 935

上の235Jの上位モデルで、235Jの機能に加えて、気圧計搭載しているのでGPSに頼らない高度計測が可能なのと、「POD」と呼ばれるランニングフォームを解析する機器が付属しており、より高度なランニングダイナミクスの分析が可能。タッチパネルは搭載してないっぽい。お金がある人はこっちで。

GARMIN(ガーミン) ランニングウォッチ ForeAthlete 35J

2万円少々と大変お値打ちながら、きちんと心拍計を内蔵していて、表示もシンプルで見やすそう。カラー液晶がいらない質実剛健な人はこれでいいじゃない。サイズも小さいのでゴツイのが苦手な人や女性にもいいと思います。

GARMIN(ガーミン) マルチ スポーツウォッチ fenix5x Sapphire

ガーミンというか、スマートウオッチで最強なんじゃないか?これ。

お値段約10万円と圧倒的に高額ながら、GPS関連の各種機能に加えて、コンパス、ジャイロ、高度気圧計、心拍計など各種センサーを全て搭載し、さらにすごいのは地図まで内臓しちゃってること!最新の日本地形図と道路詳細地図を丸々インストール済みなので、ネットへのアクセス無しで、これ単体で地図の閲覧・現在地の確認が可能です。

デザインも無骨過ぎず、お洒落過ぎずの王道で、ステンレスベゼルにサファイアガラスと堅牢製も十分。僕が求めるマラソン・トレラン・登山用に欲しい機能がまさに全部入り。これは欲しい!!

2018年フェニックス5シリーズは拡大してさらに選ぶのが難しくなりました。

全部入りの5X(松)ベーシックな5S PLUS(竹)地図無しスリムモデルの5S(梅)といった複雑なモデル体系となっていますが、5Sなら6万円弱で買えると思うと、欲しくなる…

登山もトレランもがっつりやるランナーはこれがベストバイかな。

スント

ぼくらの世代でスントと言えばベクターでした。プロトレックとは一線を画すヨーロッパ(フィンランド)ならではのオシャレな造形に当時は憧れたもんです。今はガーミンと覇権を争うアウトドアウオッチメーカーの雄です。心拍計内蔵モデルのラインナップは最近からですが、スカンジナビアンデザインのオシャレな雰囲気は相変わらずです。

SUUNTO(スント) SPARTAN SPORT スパルタンスポーツ リストハートレート

スントは多くのGPSウオッチのシリーズを持つ巨大メーカーですが、ランニング用に最適化され、かつ心拍系内蔵モデルは実は2種類しかありません。最近まで手首計測のHRセンサーを自社で持っていなかったのですが、他社を傘下に入れることで心拍計内蔵モデルをリリースできるようになりました

で、そのフラッグシップがこの「スパルタンスポーツ」です。

ランニングに役立つGPS各種機能、タッチパネル機能付きのカラーディスプレイ、あらかじめ80種類以上のスポーツモードをプリインストール、スマホの着信やメールなどを受信する機能も備えています。

お値段約7万円と高額ながら、北欧製ならではの洗練されたデザインで所有欲を満たしてくれそうなモデル。

SUUNTO(スント) SPARTAN TRAINER スパルタントレーナー リストハートレート

2017年8月31日発売のスント最新モデル「スパルタントレーナー リストハートレート」。上記スパルタンスポーツの小型版で、ガーミン235Jのライバルになりそうな機種です。

スパルタンスポーツとの違いは、ベゼル径が50mm⇒46mmと一回り小さいことと、タッチパネル機能が無いこと。小さくなってもバッテリー駆動時間は8時間⇒10時間(GPS精度最高時)と伸びているのは最新モデルならでは。

ランニングに必要な主だった機能は当然全部入りで、ガーミン235Jとの違いは最大酸素摂取量とマラソン予測タイムを表示する機能が無いことですが、反面スントにはガーミンには無い「ルートナビゲーション」という登山に役立つ機能があります。簡易的なナビ機能ですが、登山もやる人にはうれしい機能ではないでしょうか?

そしてお値段約34000円と、ガーミン235Jを明らかに意識して出してきたような戦略的な価格設定。7万円のスパルタンスポーツは買えないけれど、3万円なら出せるという人も多いのではないでしょうか?サイズも一般的な日本人には50mmベゼルは大きいですが、46mmならちょうどいいと思います。女性にも人気の出そうなゆるふわカラーリングもさすがフィンランドメーカー。これは売れそうですわ。

 


 

【追記:これ買いました!】

msx3.hatenablog.com

やや距離を長く測定するきらいはありますが(フルマラソン走ると44キロとかなる)、トレーニングにレースに使い込んでいます!ガーミンの235Jやエプソンはちょっとおもちゃっぽいですが、これはシックでシンプルデザインなので会社ではめてても違和感ないのもいい!

ただし表示設定をカスタマイズしようとすると非常に面倒です。ルートの取り込みも未だにうまくできません。スマホアプリの使いにくさもマイナス。ただ電池はGPSオンしても10時間程度は持ちますのでそれは便利。

エプソン

プリンタでお馴染みのエプソンもGPSランニングウオッチを販売しています。エプソンの特徴は、海外メーカーのように派手さは無いですが堅実な機能とデザイン、また日本メーカーによる日本製ならではの使いやすさと安心感でしょうか。

正直デザイン的には「ザ・デジタル時計」って感じでオシャレさは皆無ですが、文字盤の見やすさや使いやすさへのこだわりなどはナンバーワンなんじゃないでしょうか?

EPSON Wristable GPS J-300T

2017年9月7日発売の最新モデル。エプソンが「見やすさ」を第一に考えた新設計のディスプレイを搭載したGPSランニングウオッチのオールラウンドモデルです。機能面はすでに熟成されており、ディスプレイの見やすさをアピールして海外モデル使用者の乗り換え需要を取り込もうとしているようにみえます。実際スマートウォッチは文字盤が見にくいですからね。

GPSの精度や衛星キャッチも早いらしく、HRセンサーはアップルウォッチにも供給している信頼の製品です。ここらへんが精密機械メーカー日本代表ならでは。

EPSON Wristable SF-850PS

エプソンはカラーリングで型番が変わるのでややこしいですが、心拍計内蔵GPSウオッチとしてはこちらが標準モデルになります。青と黒もあり。機能的にはガーミン235Jと一緒だと思います。取説の充実やスマホとの連携のしやすさで言えば、外国製より日本製のほうが絶対親切ですから、そういうのが苦手なシニアの方や女性なんかはこのモデルを選んでおけばいいと思います。

【番外編】

カシオ プロトレックスマート WSD-F20-BK

アウトドアスポーツに特化したスマートウオッチの中でも、特に登山に重点を置いた時計としてはやはりプロトレックでしょう。

デフォルトで地図を表示する機能があり、非常に未来的です。アンドロイドウエアというOSを搭載しているので、グーグルの提供する各種アプリの機能も使えます。グーグルマップとかミュージックとか。

登山用途としては非常に魅力的な商品ですが、今回の選考基準である「心拍計内臓タイプ」ではないので、番外扱いとしましたが、マラソンはやらないなら第一候補になると思います。登山用に欲しい。


 

まとめ

という訳で、僕が調べた中で良さそうなGPSウオッチをピックアップしてみました。ここまでセレクトするのは非常に大変でした。皆様のGPSウオッチ選びの参考になれば幸いです。どのモデルも安いモノではありませんので、慎重に選びたいですね。

僕自身も、いずれこの中からどれか選んで購入すると思います。買ったらまた報告します!

 

 最新トレランザック選びはこちら

msx3.hatenablog.com