【アクセスありがとうございます。こちらは2016年4月に書いたエントリです。情報が古いのでご注意を。】
ビデオカメラを買わなければ、とずっと考えていました。
うちには男の子が二人いて、二人ともサッカーをやっています。サッカーの試合をビデオに撮って見たい、見せたいという思いがありました。加えて今年は長男が小学6年生。運動会や卒業式などはやはりきちんとビデオで残しておきたいと思っていました。
ビデオカメラを買うに当たって、色々と調べる中で、最近進歩が著しいミラーレス一眼タイプのカメラがビデオの代わりにならないか?という考えがあり、ここ1ヶ月くらいずっと調べてきました。
結論としては、「ならない」でした。あくまで僕の使用用途に限ってですけど。
でも、何かを買おうと思って色々調べる事って本当に楽しいですよね。とても楽しい1ヶ月間でした。せっかく色々調べたので、記録しておきます。
今までのビデオカメラ遍歴
昔々、新婚旅行に行く前に、パナソニックのビデオカメラを買いました。ミニDVテープを使うタイプで、本体も大きく重かったですが、写りも使い勝手も良くて重宝して使っていました。そのうちこのビデオカメラの使用頻度はだんだん少なくなり、世間からもミニDVテープを使うビデオカメラは絶滅してしまいました。そうこうしているうちに子供が生まれて、僕が後継機として選んだのはコンデジでした。
ソニーのコンパクトデジカメ「sony サイバーショット DSC-HX5V」という、2010年にコンパクトデジカメとして初のAVCHDのフルハイビジョン動画撮影ができるモデルを購入して、ビデオカメラ代わりに使っていました。
このカメラは、ちょっと大きめのコンパクトデジカメなんですが、動画がすごくきれいに撮れます。10倍ズーム、手振れ補正も結構強力で、気に入って使っていました。しかし、やはりしょせんコンデジ。子供が大きくなるにつれ、動画撮影にはズーム倍率が足りない、バッテリーの持ちが(非常に)悪い、レンズ内に結構目立つチリの混入がある、等の不満点が気になりだしました。もういいかげん諦めて、本格的にビデオカメラを考えないといかん、と。
ビデオカメラはそれほど「欲しい」と思えない??
さて、ビデオカメラは随分前から「必要」だとは思っていましたが、正直なところ「すごく欲しい」とは思えませんでした。金銭的に余裕が無いというのが第一ですが、、、
すごく欲しい!と思わない理由その①
まず、用途として思いつくのが、
・こどものサッカーの試合の記録
・こどもの運動会や音楽会の記録
・旅行、海水浴、キャンプ、スキーなどの家族旅行の記録
このあたりですかね。
やはりサッカーや運動会となると被写体が遠すぎて、サイバーショットの10倍ズームだと圧倒的に焦点距離が足りない。さらにサイバーショットは動画撮影するとすぐにバッテリーがなくなってしまい、スペアのバッテリーを持ってはいましたが、運用がめんどくさいことこの上なかった。
で、これらの用途って「記録」なんですよね。
それ自体はすごく大切な「記録(記憶)」なんでしょうけど、イマイチ物欲を刺激しないというか、趣味性が低いというか・・・。受動的なものだから?あるいは義務っぽいからでしょうか?
カメラのレンズとか登山の道具だと、使うかどうかわからないものにすごく物欲刺激されちゃうんですけどね。
すごく欲しいと思わない(ようにしてる)理由その②
うちのパソコンは2008年頃に購入したiMacなんですが、ストレージ残量が常にカツカツなんですよ。もういつもHDDの空きスペースを気にして、気に入ったエロ動画削除したり苦労してるんですよね。
正直、現在の環境でビデオカメラを導入しても、撮影データをパソコン上で管理できないんです。AVCHDデータはものすごく容量食いますからね。
それに、PCのスペック的にもCore2duoマシンでは読み込みだけで恐ろしく時間かかるし、iMovieで編集も重々でやる気しません。
そこで、ビデオより何よりまずはパソコン買い替えたいと思っているというのはあります。まあしかし、コツコツヘソクリ貯めてきて、ここに来て何とかパソコンを買い替える(新規導入する)目処がついたので、ビデオも買うか、と思うに至り、記事冒頭に戻る訳です。
【追記:パソコン購入しました。】
ミラーレスカメラ!?何それ楽しそう
さて、ビデオ買わなきゃいけないけど、そのためにはPCも買わなきゃいけないですし、さらにさらに
標準レンズも欲しいんですよね。
僕一応カメラが趣味なんで、レンズは優先したいんですよ。
で、レンズ買う、PC買わないとビデオ買えないからPC買う、そうするとどう考えてもビデオカメラ買うお金が足りない訳ですね。
そんな時、「最近の一眼レフは動画機能が大変進化しているらしい」という情報をキャッチしまして。ユーチューバーの皆さんなんかは、パナソニックの一眼レフで動画撮影してるらしいし、僕の愛機EOS 50D後継の70Dなんかも動画性能が磨かれているらしいと。
「一眼レフは持ってるから、小型軽量のミラーレスならビデオカメラの代わりになるんじゃないか?」と思いました。
そして価格面ですが、今現在僕が最も欲しいと思っているレンズがこちら。
《新品》 SIGMA(シグマ) C 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS… |
約35000円です。
ビデオカメラは、安いものを選んでも2万円位はしますので、レンズとビデオと両方買うと最低5.5万円くらいは掛かる訳です。
【送料無料】JVC GZ-E155-B [フルハイビジョンデジタルビデオカメラ (内蔵メモリ8… |
ん?6万円弱も払えば、動画性能の高いミラーレス一眼が買えるのでは?と思いますよね。
質実剛健 最後の防滴マグネシムボディ名機50D!!とかカッコ付けて使ってますけど、正直最新カメラのタッチスクリーンとか動体に強いAFとか顔認識とかライブビューとかにすごく興味があった!使ってみたい!と思っていました。
で、ミラーレスカメラで、ビデオカメラの代わりになるのか、かつ写真とビデオの両方をコンパクトなシステムで撮影できるのかどうなのか、色々調べてみました。
【追記:結局レンズは純正18-135㎜を買いました。】
ビデオカメラとミラーレスカメラ それぞれの特徴
ミラーレスカメラは、「スチルカメラ」が本業なので、静止画撮影に関してビデオカメラが勝てる部分はありません。ですので、動画撮影に限って比べてみます。
そもそもの疑問が「カメラの動画機能で専業ビデオの代わりが務まるか」ですので、ミラーレスカメラの動画機能がビデオカメラと同等かどうか、という点ですが・・・
まず、ミラーレスの方が有利な点は
○センサーサイズが大きいため、クオリティの高い映像がとれる
○レンズによるが、背景ボケを生かした映像が撮れる
○高性能なAFで動体撮影に強い(そうでもない機種もあり)
といったところでしょうか。
反面、どうしたって敵わないところがあります。
ずばり、「焦点距離(ズーム倍率)」です。
ビデオカメラは、安いものでも光学30倍以上のズーム機能があります。高倍率なものだと光学60倍なんてモデルもある。ミラーレスはレンズ次第ですが、通常キットレンズとして安価に手に入るレンズではせいぜい10〜15倍が目一杯です。さらにいえば、ほとんどのズームキットに付いてくる望遠レンズは、5倍ズーム程度です。サッカーなど屋外スポーツを撮影するには圧倒的に倍率が足りないです。
ズームに関してはもう一点、ミラーレスは普通の手動回転ズームが一般的ですが(電動ズームのレンズも稀にある)、ビデオカメラは電動ズームです。動画撮影においてはズームの滑らかさや速度的には、電動ズームが有利です。
手振れ補正に関しては、ビデオカメラには基本的に手振れ補正機能が付いています。手持ちビデオ撮影では手振れ補正無しでの撮影は考えられません。これに対して、ほとんどのミラーレスカメラも、ボディかレンズに手振れ補正機能を持っていますので、キット状態では差が無いと思いますが、ボディに手振れ補正機能を持たないミラーレスカメラは、レンズを付け替えたりすると手振れ補正が使えなくなる等のネガ要因も考えられます。
顔認識や画面タッチによるAFについては、ビデオカメラにもある機能ですので差はないとして、あと問題になってくるのは「バッテリーの持ち」です。
多くのミラーレスのレビューを見ましたが、総じて「バッテリーの持ちが悪い」という弱点があるようです。スペアのバッテリーも安いものではないし、持ち運びや取り替えの手間、予備を用意したか気にすることなどは結構なストレスです。この点、ビデオカメラも機種によりますが、ミラーレスよりはバッテリー長持ちするようです。
以上が、色々見ていく中で問題点や選択基準になった点でした。
これを踏まえて、検討したモデルを見ていきましょう。
買おうか悩んだミラーレスカメラたち
このサイトを参考にさせて頂きました。
まずは、動画に強そうなイメージのsonyから
動体AFに強い印象のα6000ダブルズームキット。約85,000円と高額ですが、1万円のキャッシュバック期間中でしたが実質75,000円とやや予算オーバーです。
センサーサイズがAPC-C、2430万画素の高画素、11コマ/秒の高速連射とスチル性能は非常に優秀です。標準でEVF(電子ビューファインダー)が搭載されている所もありがたい。が、いかにも「モニタータッチでピント合わせや撮影できますよ」みたいな形のくせに、なんとこいつタッチ液晶じゃないんですよね。さらに液晶は可動式ですが180度反転しての自分撮りは不可。こいつの弟分のα5100はタッチ液晶&バリアングル搭載なのに何故?
続いて、ビデオと言えばパナソニック
Panasonic ミラーレス一眼カメラ ルミックス G7 レンズキット 高倍率ズームレンズ付属 1600万画素 ブラック DMC-G7H-K
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2015/06/25
- メディア: エレクトロニクス
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初期からフォーサーズでミラーレス市場を牽引するパナソニックにおいては、「GH4」というカメラが動画カメラの王者として君臨しており、多くのプロや映像作家が使用しているとか。
Panasonic ミラーレス一眼 ルミックス GH4 ボディ ブラック DMC-GH4-K
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: Camera
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GH4は値段が高いので除外するとして、同じパナソニックの普及価格帯のミラーレスとしては「G7H」というモデルがあります。
こちらは14-140mmという高倍率ズームとキットになっており、お値段約75,000円検討した3月の時点ではキャッシュバック等は無く、予算的には厳しかったですが、GH4の弟分ということで動画性能は結構高く、30分以上の連続撮影可能、4K画質選択可能(自分は不要ですが)、秒間30連射の撮影の中から静止画を抜き出す「4Kフォト」、シャッターボタン押す前後1秒を記録する「4Kプリ連射」など、既存の一眼レフには到底真似できない機能が満載です。当然モニタタッチ撮影可能、バリアングル液晶、EVF装備です。140mmまでの便利ズームも動画撮影には向いてる。機能面では一番希望にあっていた機種でしたが、、、
実物を見たわけではないのですが、どうにも質感がチャチい。7万円以上する高級デジカメとは思えなかった。
結局、悩みに悩みましたがこれもNG。
一眼レフのレンズ使えるの?キヤノン
Canon ミラーレス一眼カメラ EOS M3 ダブルレンズキット(ホワイト) EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM EF-M22mm F2 STM 付属 EOSM3WH-WLK
- 出版社/メーカー: キヤノン
- 発売日: 2015/03/26
- メディア: Camera
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現在僕が使っている一眼レフ「EOS-50D」と同じCANONのミラーレス。こちらのEOS M3は発売から1年ちょっとと比較的新しいモデルです。ダブルズームキットが約65,000円で、キャッシュバックが1万円ありました(3月末で終了)。
M3は、価格もキャッシュバックを考慮すれば6万円以下、バリアングル液晶、信頼のキャノンAPS-Cセンサー、タッチ液晶、そしてなんといっても手持ちのCANON一眼レフ用レンズが使える(ただしアダプターが必要)とかなり希望に合うモデルだったのですが、、、
・EVF別売り(しかも25000円もする)
・動体AFがあまり強くないらしい
・EFレンズを使うには別途8000円以上するアダプターを購入しなければいけない
というような不満点もあり、悶々と考えている間にキャッシュバック期間が終了してしまったのでした。
発売した当初は、アダプタとEVFがそれほど差額なく買えるキャンペーンをやっていたようで、その当時と比べると割高感もありました。ちょっとタイミング合わなかったですね。
動体撮影に向いた1インチが有名 ニコン
Nikon ミラーレス一眼Nikon 1 V3 プレミアムキット ブラック
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2014/04/14
- メディア: Camera
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これはほとんど検討しなかったんですが、ミラーレスの中では一番動体撮影に強い機種という事で、面白いなあと思い加えます。
正直ちょっと欲しいです。僕がキヤノンではなくニコンの一眼レフ持っていたら買ってしまったと思う。やっぱりコンセプトのはっきりしたモデルは物欲を刺激しますね。
まとめ
結局、約1ヶ月間の間価格コムやアマゾンや楽天を行ったり来たりして、あらゆるレビューを読みまくりましたが、当然ですがどのミラーレスカメラにも一長一短があることがわかりました。
そして、「ビデオカメラの代わりになり得るか?」ですが、以下のような点でやはり厳しいと結論付けました。
◎ズーム倍率が低い
◎電動ズームではない
◎サイズ感、手振れ補正、価格など
特にズーム倍率については、新しいレンズを購入する金も無いので一番大きかったかな。
そして、それでも現状の一眼レフシステムと入れ替えてもいいモデルがあれば、多少の不便さは我慢して購入に踏み切る意気込みでしたが、正直「これは欲しい」と思える機種には出会えませんでした。この後パソコン購入を控えているので、予算の制約は厳しかったですし。
そもそもの目的が子供のビデオ撮影ですので、目的を全うするための現段階の最良の選択として、やはりビデオカメラを買うことに決めました。
ミラーレス一眼をビデオカメラの代わりに購入し、現在の重い一眼レフシステムと兼用する、という構想は実現しませんでしたが、調べていく中でミラーレスカメラの技術の進歩の凄まじさに驚きました。近い将来、ビデオ並みの動画、フルサイズ並みのスチル性能をもったコンパクトなカメラが登場することは間違いないと思います。その時まで、もうしばらく様子を見ようと思います。
ビデオカメラは、買おうと決めた頃にちょうど楽天のスーパーセールがやっていたので、あっさりと決めて購入してしまいました。ビデオについては、またレビューします。
ふう、長くなっちまった。もっと簡潔に書かないと。