MSX3メモ ~マラソン・トレラン・登山のあれこれ~

アルコールを中和するために走るおっさんが登山やマラソンのことをメモするブログ。マンガゲームウイスキーについても語る!

「グレゴリー ズール55」を買ったけどサイズ間違いで返品した話 最近の登山用ザックは高すぎる

ちょっと前の話なんですが、テント泊登山用に新しいザックを買いました。

買ったのはグレゴリーの「ズール55」というモデル。グレゴリーの大型ザックの中では軽量であることを売りにしたモデルです。55リットルとそこそこ大型ながら約1.6キロと、バルトロより1キロ以上軽いザックです。

ずっと前から新しいザックが欲しいと思っていて、軽いザックを探しまくっていたんですが、結局軽さと機能のバランスが一番優れていると判断してズール55の購入に踏み切りました。

屈指の人気を誇る“ズール”が4年ぶりにフルモデルチェンジ。グレゴリー「ズール55」 - 山と溪谷オンライン

ちなみにこのズール55というザックは2023年4月にモデルチェンジしておりまして、僕が買ったのは旧モデルです。なんでわざわざ旧モデル買ったかというと、安いからです。なにせモデルチェンジしてからズール55は値段が倍くらいになりましたからね。旧モデルは2万円位で買えましたけど、新モデルは38000円くらいします。たけーんだよ最近のザックは。

 

ちなみに旧モデルはかなり流通量が少ないですが、今でもまだ買えます。

goods.kojitusanso.jp

お値段にうるさい僕もあちこち探しまわった挙句、とある楽天ショップで並行輸入品を19000円ほどでゲットしました。ポイントも付いてよかったんですが…。

なんか小さい・・・

いざ届きまして、ウキウキで背負ってみると・・・あれ?何だか小さいぞ。

背面調整しようとして、不穏な表示に気が付きます。S・・・?ちなみに買ったのはM/Lというサイズです。

・・・ん?SM/MDサイズ??

背面パネルにしっかりとS/Mと刺繍されていましたから間違えようが無いんですが、タグもしっかりとSM/MDでスモール/ミディアムでした。。。おいおい、このザックSMサイズじゃねーか!サイズ間違ってる!

タグはMD/LGサイズなんだけど・・・

商品タグはM/Lが付いていました。その後販売店とやり取りした結果、どうやら先方仕入先メーカーなりショップなりでのタグの付け間違いではないかとのことでした。

背面調整MAXにしても明らかに小さいので結局返品することになりました。ショップにM/Lがあれば交換してもらおうと思いましたが、生憎在庫なし。差額払って別モデルのカトマイ55と交換してもらおうと提案しましたが、それもダメと断られました。

という訳で、今回のザック新調はお流れとなりました。金欠の中かなりの決心で購入に至ったのにとても残念。

しかしですね、僕が購入を決めたズール55は非常にいいザックだと思いましたので、ちょっとだけ紹介します。軽さ原理主義の人にもおすすめできるバランスのいいモデルです。写真見てってください。

全体的に軽さコンシャスザックらしく薄めの生地を使っていますが、ガレージブランドのザックみたいなペラ感は無く、十分な強度があることを感じさせるしっかりとした造り。この辺は流石グレゴリー。

背面パネルはグレゴリーならではの機能満載の作り。

しっかりとしたフレームが内蔵され荷重を面で支える構造。軽量ザックなのにショルダーベルトもウエストベルトも厚みがあり、ウエストベルトには大きめのポケットもあり。背面長調整機能もあります。

「フリー・フロート・サスペンション」なる機能があり、ショルダーハーネスとウエストベルトが体の動きに追従してしなやかに動くとのことですが、このへんはちょっと触ったくらいでは正直よくわからなかった。

そしてこれ。背面メッシュパネルとザック本体との間に隙間があります。僕はいつもザックと密着する背中から腰にかけて超汗をかいてザックも服もビショ濡れになるので、この機能はありがたいと思いました。使ってみたかった…。

ウエストベルトのポケットは大きめスマホは入らなそうですが、必要十分。

フロント側は大きく開く逆U字ジッパーが上下に配置され内部へのアクセスも一発だし、伸縮生地を使った大きめフロントポケットはヘルメットや濡れた衣類など入れておくのに便利そう。ジッパー類には摘まみ易いパーツが付いていたりと、細かい所まで良く考えられたザックでした。

僕のメインザックであるミウォック37リットルと比べると、やっぱり一回り大きいですね。ミウォックも軽くて使いやすいザックですが、いかんせん容量が37リットルだとテント泊にはかなり小さいのでストレスです。

背面も、ミウォックはフレームレスってのもあり全体的にペラい。比べるとズールはかなりしっかりしてますね。でもやっぱり背面長が全然足りてないのがわかりますね。

以上、ズール55の紹介でした。せっかく買ったので使いたかったですがサイズ違いはいかんともしがたく、返品と相成りました。

今使っているミウォックがかなりボロなんで、新しいザック購入は急務なんですが、ショップで見ても欲しいの無いし、あととにかく高いですよね。昨今の円安の影響か登山用品全般数年前より格段に値上がりしていて嫌んなりますね。特にザックは60リットルクラスだと5万円位平気でしちゃうのがたまらん。

これとかカッコいいけど5万は出せん。

やっぱり軽いザックがいいからオスプレーのエクソスとか狙ってます。高いけど。

もうしばらく、ザック選びは迷うと思います。

2023年9月12日・13日 天狗沢からジャンダルム・奥穂高岳・前穂高岳テント泊縦走 穂高連峰はいいぞおじさん「

「やっぱり穂高連峰はいいぞ」

穂高連峰に登ってきました。

岳沢小屋から天狗沢をつめてジャンダルムに登り、奥穂登頂後テント泊、翌日吊尾根経由の前穂登頂、重太郎新道を上高地に下山、というルート。

当初計画では妙高山とか塩見岳なんかの未踏の山に登ろうと思っていましたが、やっぱり夏山で穂高連峰行っときたい!という思いがあったのと、岳沢小屋のブログで天狗沢遭難さらしもん記事が世間を賑わしていたこともあり、天狗沢からジャンダルムというルートは未踏だったので登りたくなりなったという次第。

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あと、「西穂から奥穂」は昨年も歩いたんですが、正直クリアするのに精いっぱいで記憶が不鮮明で「何となく難しかったナァ」みたいな記憶しかないので、どこがどの程度難しいのかを明らかにしたい、という願望もありました。

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難ルートで心配もありましたが、結果的には天候にも恵まれ非常に楽しい登山でした。やっぱり登山はある程度難所を歩いた方が充実感あって楽しい!というのが今回の学びです。今回のコースはかなり楽しい割にあまり登山記録なども無いので、ちょっと詳しめに解説的なことしてみようと思います。

ルート・コースタイムなど

テント装備での登山は7月の双六夏バテ登山依頼で心配でしたが、今回は荷を軽くして行ったこともあり速いペースで歩けました。体調もよく登山を楽しめました。

当日の様子

沢渡始発6時のシャトルバスで上高地入り。登山開始は6時30分。まずは岳沢登山口を目指します。天気はまずまず。

ひとけのない梓川右岸を早足で歩いていたら例によってヤマレコからルート外れ警告が。「またー、んなわけないじゃん」と思って地図見たら、登山口を盛大に通り越していました。300mほど戻って10分タイムロス。

最初は樹林の登山道をひたすら登る。人はあまりいない。岳沢は大体こんなもん。

スタートから1時間40分ほどで岳沢小屋到着。朝飯食ってなかったのでここで軽食休憩して、ヘルメット装備。奥に見える天狗のコルにいざ向かわん!

小屋の左手から天狗沢に向かう。岳沢には何度も来たけどここは初めてのルート。今までここを登ろうなんて考えもしなかった。

天狗沢の下のほうはお花畑になっている。もう終わりかけだけど夏はキレイらしい。

お花畑が終わるとすぐガレ場。ペンキマークを目印に登るけど、ちょっとでもルートを外すと一気に足元が崩れる不安定なルート。ルーファイの能力が試される。

実は最初の方ルートを右側に10mほど外して登ってしまいました。そのまま登り続けると進退窮まるルートだったけど、途中であまりの登りにくさに不安を覚え、何とか正規ルートに復帰したという経緯があります。

落石を起こさないように足元注意しながら、正面に見えるコルを目指してひたすら急斜面を直登する。ふくらはぎへのダメージがデカいぜ…。そして少しでも足の置き場を間違えると、ズザーガラガラ!!って感じで足元の岩が崩れて心配になります。

このトラバース岩の直後、かなりデカい岩を落石させてしまった。ものすごい勢いで転がっていく岩を見て戦慄して立ちつくしました・・・。後ろに人がいなくて本当に良かった。

ペンキマークを目印に、踏み跡をよく見て慎重に登る。稜線は近くに見えてなかなか着かないのは登山あるある。

やっと着いた!天狗のコルには避難小屋跡がありました。ここでしばし休憩。

天狗沢を見下ろす。ここがルートだと言われなければわからない・・・。

一応道標もあります。微妙に方角がずれていてこのあといきなり道を間違える。

飛騨方面には笠ヶ岳が綺麗に見えていました。

コルから少し登って間ノ岳を振り返る。このルートを象徴するギザギザのシルエット。

コルから奥穂方面に向かう道は険しいながらも、天狗沢に比べて足元がしっかりしているので物凄く歩きやすい。全然普通の登山道で危なくはないです。

西穂方面を振り返って。所々切れ落ちていますが慎重に歩けばどってこと無いです。

1時間ほどでジャンダルムまで来ました。こちらから見るジャンダルムはずんぐりむっくりの岩の塊という風情。

奥穂から連なる岩の景色は北アルプスの盟主にふさわしい存在感です。超カッコイイ。

さてジャンダルム登るか。3分くらいで簡単に登れちゃいます。

無事ジャンダルムに登頂しました。1年ぶりですがやっぱりうれしい。ジャンダルムって名前が妙に印象深いし、この天使もいいですよね。山頂で10分ほど休憩して奥穂に向かいますよ。

ここからがこのコースの核心部です。まずはジャンダルムを回りこんでリッジを通過し、正面に見えるロバの耳に向かいます。写真だと「どこ歩くんだ?」って感じますが、確かに難易度は一気に上がりますが、ペンキマークはたくさんだしホールドも安定しているので、慎重に落ち着いて進めばそれほど危険では無いです。

ロバの耳は飛騨側を巻いて通過します。この巻き道は遭難多発地帯で、スッパリ切れ落ちているので落ちたら多分死んじゃいますが、ここもクサリがあるしホールドはしっかりしているのでゆっくりと落ち着いて進みましょう。

奥穂に向けて歩くとここが下りになるのでちょっと怖い&テクニカルですが、この辺まで来ると慣れてきているので夢中で岩に張り付いていれば終わっちゃいます。こういう落ちたら死ぬところでは僕が発見した「ホールド安全の法則」(1か所でもしっかりしたホールドを掴んでいれば安全という法則)を信じて進みましょう。怖いといえば怖いですが、慎重に行けば大丈夫です。

ロバの耳を終えると、立派な岩壁が聳え立ちます。これが通称「ブタの背」です。立派で印象深い岩壁で遠目にはほぼ垂壁なんですが、これも取り付いてしまえばあっさりと登れてしまいます。何となく去年はここが一番の難所だと記憶していたのですが、実際にはこの手前のロバ耳がやっぱり一番の難所ですね。

ブタの背は難易度的には前穂の登りくらいの岩場でした。ただし上からの落石&落石を落とさないように注意です。

振り返ると、ロバの耳を通過する登山者。

上の写真ロバ耳右手に登山者が歩いているの見えますでしょうか。

ここまで来れば残りはわずかです。最後の難所「ウマノセ」を残すのみ。

これですね。ウマノセはいつ見ても本当にフォトジェニックです。

下から見るとこんな感じ。写真では「こんなん登れるのか?」と思いますが、実際には手がかり足掛かりが豊富で見た目ほど怖くない。

素晴らしいリッジ。本当に美しいリッジです。

両側切れ落ちているので落ちたらアウトですが、ホールド安全の法則にしたがえばしっかりと安全なんだなこれが。きちんといい所に手がかりや足の置き場があります。

振り返って。ウマノセの難所はそれほど長くありません。リッジを楽しむつもりでいるとあっという間に終わってしまいます。

もう終わりです。この辺まで来ると逆に終わってしまうのが寂しく感じます。それくらい、ここの岩場通過はスリリングで楽しいです。脳汁ドバドバ感があります。

ウマノセからちょっと歩けば奥穂山頂です。ややガスが出てきました。奥穂でちょっと休憩しましたが、奥穂登頂がオマケに感じるような岩場の充実度でした。

山荘に向けて降ります。

午後1時過ぎに穂高岳山荘到着。今日の行動はこれで終わりなので超嬉しい。しかしいつも思いますがこの石畳とかよく造り上げましたね。今田家すごい。

穂高岳山荘の売店価格。ビールは高いがワイン焼酎はまあまあ安い。買わないけど。

小屋は平日でも結構混雑しているようでした。テントは10張り程度で空いてました。ここは水もフリーだしトイレも近いし、標高高い割に風も結構防いでくれる非常に過ごしやすい高規格キャンプ場です。

午後の時間はダラダラと飲んで過ごす至高のひと時。このために登ってる。今回は軽量化のためにビールは2本だけ持ってきました。後はウイスキーでやり過ごす。

雲が多くて焼けなかったけど、山荘裏手からジャンダルムが綺麗に見えました。

夕方ガスがちょっと晴れて、先日歩いた常念や蝶ヶ岳も見えました。

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日が沈むと、前穂北尾根の向こうに松本・塩尻方面の明かりがよく見えました。

翌朝、4時前にアラームセットしておいたはずが鳴らず、寝坊です。

日の出は5時半頃。雲海に日の出が美しいですが、慌てて準備します。

朝食はカップラーメンと昨日の残りのアルファ米。

5時出発予定が、5時半過ぎてしまった。

まずは奥穂に向かいます。

奥穂に登る途中振り返ると、朝日に照らされた槍ヶ岳が綺麗に見えました。今年は多分槍には行けないけど、来年は登ろう。

一番奥が奥穂山頂。

右手には昨日歩いてきたウマノセ~ロバ耳~ジャンダルムと続く稜線。

雲海の向こうに南アルプスと富士山。

この辺で山頂かな?乗鞍・御嶽方面も綺麗に見えていました。

来年は北穂から大キレット経由で槍ヶ岳に行こう。

南陵の頭。ここから吊尾根を下る。

吊尾根も下りは結構危険です。油断して落ちるとケガじゃ済まないと思う。

前を歩く中国人のお姉さんがフレンドリーで、奥穂から前穂までの間ずっと喋りながら歩きました。なんでも日本在住中国人コミュニティの仲間30人と来てるとのこと。

吊尾根中間部から昨日登った天狗沢を俯瞰。あんな壁みたいなところよく登ったな。この辺で前穂方面から来た欧米人っぽい若い女の子とすれ違いましたが、小さい体に滅茶苦茶重そうなツーリングテントとか持って岩場の通過に難儀していて、大丈夫か?と思いました。

小屋から2時間ほどで紀美子平到着。ここで上高地に下山する中国人お姉さんとはお別れ。ザックデポして前穂に向かいます。

前穂に登るのも2年ぶりくらいですが、毎回思いますがかなり険しい登り。おばさんとか普通に登ってますが、よく登れるなあ。

前穂高岳登頂しました。2年前に長男と登って以来です。長男の大学受験の事を思い出して胸がじんわりします。

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山頂からは相変わらずの絶景ですが、涸沢方面からガスが上がってきました。

山頂を北尾根方面まで行って見ると、ガスの切れ間に涸沢が見えました。

前穂高岳を堪能した後は重太郎新道を下山です。ちなみに重太郎新道とは穂高岳山荘を作った今田重太郎さんが100年くらい前に開いた道です。さっきの紀美子平は登山道整備の間娘さん(紀美子)を遊ばせていた場所です。エモいですね。

重太郎新道上部はすげえ急坂の下りでよく事故も起きているので油断できない。

ちょいちょい休憩適所があります。稜線は涼しかったけど下に降りてくると暑い。

岳沢キャンプ場まで降りてきました。ここまで来ればもう安心です。

岳沢小屋で水を補給しようかと思いましたが、100円ケチってスルー。

小屋から1時間ほどで岳沢登山口まで降りてきました。バスが11時15分なのでそれに間に合うようにハイスピードで降ってきました。道が良くて助かった。

この後バスターミナルまでわき目もふらず歩いて、何とか11時15分発のシャトルバスに乗れました。下山はあっという間だった。

服装・装備など

いつもの服装。今回は暑すぎず寒すぎずこの服装で丁度良かった。ザックもボロいグレゴリーミウォック34で今年こそ買い替えようと思っていましたが、このザックは軽量で背負い心地も悪く無いので壊れるまではこれでいいかな。37リットルでも何とか入るし、やっぱり軽さは正義。

軽量化と新しく買ったスマホのカメラチェックで一眼レフは持っていきませんでしたが、スマホカメラが高性能で正直一眼レフはいらんなあ、って思っちゃいました。超広角もスマホなら簡単に撮れるし。

ヘルメットはモンスターズインクか工事現場っぽくてこういうタイプ使っている人見たことありませんが、まだ使えるしこだわりのアイテムっぽいのでしばらく使う予定。

かかった費用

  • さわんど駐車場 700円×2日=1400円
  • シャトルバス往復 2400円
  • 穂高岳山荘テン場 2000円
  • ガソリン代 1000円くらい

計 約6800円

相変わらず山では何も買わず、手ぬぐいも欲しかったけど我慢して、下山後の温泉も無しでしたが7000円かかった。僕は地元でガソリン代もこの程度ですが、それでも7000円かかっちゃうんだよなあ。上高地行くだけで4000円かかるので仕方ない。年々バスも駐車場も高くなって嫌んなります。

まとめ

行く前は難所通過にすごく不安を感じていました。天狗沢は初めてだし、ジャンダルム以降の稜線の様子もよく覚えていなかったので不安で、遭難したらどうしようととにかく心配でした。

が、行ってみれば非常に楽しい登山体験でした。天狗沢の登りから一気に非現実感が強まって、ジャンダルム、ロバの耳、ウマノセと続く難所にアドレナリン出まくりで、とにかく濃密な登山体験!やっぱり穂高連峰は最高でした。

ただ登山道を歩くよりも、不安定なガレ場を足の置き場を探しながら登ったり、落ちたら死ぬような難所を注意深く進んだり、安全なホールドを探して岩をよじ登ったりする方が100倍楽しいですね。時間も短く感じました。個人的には、危険な中にも楽しさを見出せる稜線の岩登りよりも、むしろ天狗沢のザレザレの直登が精神を不安にさせるという意味で、このコースの核心部だと感じました。

天狗沢からジャンダルム、奥穂前穂は、最短でジャンダルムや奥穂高岳に登頂できるルートとして価値があります。難易度は高めですが、未体験の方はぜひ行って見ることをお勧めします。

なお、楽しい楽しい書いてますがもちろん最低限のスキルは必要ですし、常に最悪を想定して行動しています。初心者が安易に立ち入るべきエリアではないことは最後に申し添えておきます。念のため。

2023年8月30日 好天に恵まれた常念岳・蝶ヶ岳日帰り縦走 三股から周回は4年ぶり

常念岳・蝶ヶ岳に登りました。三俣登山口から日帰り周回コース。荷物を軽くしてのスピードハイクです。

ちょうど4年前にも全く同じコースを全く同じ格好で登っていました。

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本当はテント泊でどこか行きたかったのですが、諸般の事情で日帰り日程しか確保できず、かつなるべく交通費がかからない所ということで、ウチから一番近い常念を選びました。何度も登っている山なので楽しみというよりはトレーニングと体力確認が目的。でしたが、結果非常に好天に恵まれて素晴らしい景観を楽しむことができました。

ルート・コースタイムなど

三俣登山口から常念・蝶を縦走して戻るという王道のトライアングル型サーキットコース。標準コースタイムだと14時間くらいですが、トレラン装備なら8時間程度。距離も約18キロと日帰りトレーニングにはもってこいのコースです。景色もいいしね。ただし結構疲れるので挑戦は自己責任でお願いします。

当日の様子

5時半スタート。平日でも三股駐車場は八割の入り。土日は停めらんないだろうなあ。

分岐を右へ。ここから稜線までずっと急登。

尾根筋に出るまで急斜面の九十九折で非常に辛いです。荷物が重い場合はここが正念場となります。今回は軽装につき疲れる前にスピーディに通過しました。

2時間ほど苦しい登りに耐え、尾根に出ると森林限界でこんな感じのゴーロ。

前常念岳直下の避難小屋。ちゃんと使えます。

前常念岳。地味ですが景色のいい山頂でした。

天気が良く、南アルプスや富士山もくっきり見えました。

奥に鎮座する常念主峰。近そうに見えて遠いかと思いきや、意外に近かった。

常念乗越からの登山道に合流してから5分ほど登れば常念山頂。

9時ちょうど、常念岳2857m登頂しました。3時間15分ほど。3時間位かなと思っていましたが、景色良すぎて立ち止まる時間が長かったか。

常念からは松本平が良く見える。ウチも見えてるはず。

そして何といっても穂高連峰・槍ヶ岳の大展望!この絶景は写真では伝わらない。

大天井、燕方面と、その奥に薬師・立山・剱まで見えた。鷲羽水晶もくっきりでした。

大展望を楽しんだ後、蝶ヶ岳に向けてドロップインします。ここからが長い。

結構降ってきて樹林帯に入ります。こちらから見る常念岳は独特の山容です。

目指す蝶ヶ岳方面で目立つのが蝶槍。大きく下って、登り返します。以前は途中に案内板みたいなものがあった記憶ですが、今回は発見できませんでした。

蝶槍まで急いでも2時間位かかります。

蝶槍直下で、雷鳥の集団と遭遇。カモフラで良く見えませんが、4~5羽います。

久しぶりの雷鳥。いつ見てもかわいいのう。

多分ですがまだ若い個体。全然逃げない。

穂高連峰をバッグにしばらくポーズを決めてくれました。疲れも吹き飛んだ。

そうこうしているうちに、槍穂高方面に雲がかかり始めました。

この後蝶ヶ岳までは下り基調。途中蝶ヶ岳三角点があるらしいですが見たこと無い。

蝶ヶ岳ヒュッテが見えてきた。今日の登りはこれで終了嬉しい・・・。

11時45分蝶ヶ岳登頂。常念から2時間半くらいかかった。

いつものことながら蝶ヶ岳山頂は風が強く、景色を楽しむには不向き。

一段下のテント場の一角をお借りして昼食休憩。テン場は空いてましたが12時時点で4~5張りありました。みんなテント張るの早いですね。僕ならもう1スパン進む。

その後は下山のみ。蝶ヶ岳直下の登山道は急斜面ですが、ひたすら階段が設置してあって足に優しいんだこれが。

1時間ほどでまめうち平。

久しぶりゴジラ。ここまで来れば残りわずか。

ラスト20分で今コース最初の水場。3リッター持ってきた水は無くなっていたのでとても美味しかった。水場が無いのがこのコースの難しいところ。

この後無事下山しました。行動時間約8.5時間でした。

まとめ

やや雲がありましたが天気は最高で、ずっと槍穂高を見ながらの登山は気持ちよかったです。やっぱり槍穂高はいつ見てもわくわくして時間を忘れますね。雷鳥にも会えたし楽しい山時間を過ごせました。

4年前よりちょっと時間はかかりましたが、この日は体調もよく下山まであまり疲労感なく歩けました。しかし下山後は非常に疲労感が残り、今年登った山の中で一番疲労を翌日以降に残しました。なんでだろう。

2023年7月25日・26日 今シーズン初テント泊登山で鷲羽岳を目指すも、暑さでダウンして双六小屋で力尽きた記録

猛暑でフラフラ登山

梅雨明けの7月下旬、双六小屋でテント泊してきました。遅くなったけど今年初のテントです。

初日に三俣山荘まで歩いて、翌日鷲羽岳往復して下山という計画でしたが、折からの猛暑が山でもすさまじく、オーバーヒートして調子が出ず双六小屋までしか行けませんでした。熱中症待ったなし。今年の暑さは山でもヤバいですね。

鷲羽岳にはたどり着けなかったけど、道中景色は最高でテントも快適、テント泊を満喫するという点では楽しめました。

ルート・コースタイムなど

新穂高温泉から入山して小池新道を北上、双六小屋でテン泊して翌朝双六岳に登頂、テント撤収して来た道を戻る、というルートでした。コースタイムの70%で歩けば三俣山荘に3時前には到着する予定でしたが、あまりの暑さにペースが上がらず苦労しました。こんなに登りがきつかったのは初めてかもしれない。

ちなみに、このルートは2020年に西鎌尾根~大キレットでも歩いた道。

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この時は11時頃には双六小屋に着いてたので、テント装備でも12時前には双六余裕~みたいな予定でしたが、全然体動かないんだこれが。予定を変えるのは悔しいです。

当日の様子

6時頃新穂高の登山者用無料駐車場に到着しましたが、まさかの満車!マジかよ、平日でもこの時期は満車になるのか・・・。仕方ないので「陥没のため駐車禁止」でバリケードされていた所に無理やり停めましたよ。

天気は最高。ちょっと良すぎるくらいです。

左俣林道をスタスタと歩いていきます。この辺は快調でした。

1時間ほどでわさび平小屋通過。

小池新道登山口着。ここからが本格的な登山道になります。小池新道は超整備されていて非常に歩きやすいですが、意外に斜度がきついのと、直射日光が当たりまくって暑いことこの上なし!

秩父沢出合で水が補給できます。この沢水が冷たくてスゲーうまいんですよね。ここで火照った体を冷やしていきます。まだこの辺は調子よかった。

鏡平に向けて高度を上げていきます。日差しが強いのもきついんですが、り風が無いので体が冷えない・・・。運動しているから常に体に熱をため込んでいる感覚。時間が経つにつれ、だんだん本調子でなくなっていきました。

思うようにペースを上げられないながらも登り続け、鏡平まであと僅か。この木道が足に優しくて超うれしい。平坦最高!

鏡池到着!槍~穂高連峰の稜線が美しい・・・。ここは最高のロケーションですね。

鏡池から少し歩けば鏡平山荘。きれいな山小屋でした。平日なのに大勢の登山者が休憩していました。僕もあまりの暑さにここでザック降ろして小休止。すげー暑いんで冷えたお茶でも買って飲もうと思いましたが、500円は高い・・・。結局500ml100円の水を1リットル購入して喉を潤しました。ここまでの暑さで、2.5リットルくらい持ってきたBCAAが残り1リットルくらいになっていました。

鏡平山荘ではかき氷(600円)が人気でみんな食べていました。僕も食べたかったんですがここはガマンの人。そんな金は無い。10分ほど休憩しましたが、山荘前は日陰が無くて暑いんで出発します。

山荘からは弓折岳の稜線に向かって斜面を登っていきますが、このセクションが非常にきつかったです。休憩した後だっていうのに歩き始めてもすぐに疲れちゃって、運動を継続できない感じ。足が上がらないし前に進めない。ザックもすげー重い。ここまでは、本調子ではないにしても予定よりそれほど遅れてはいなかったんですが、この登りで一気にスローダウンしてしまった。

振り返ると槍ヶ岳が目に飛び込んできて最高の景色なんですが、体が言う事効かない。

ヒイコラ言いながら登ってカップルにも抜かれ、やっとこさ稜線に登りつめた。この辺でぼんやりと考えていた「双六小屋泊まり」を真剣に検討する。

鏡平山荘から稜線までの登り。すげー急坂だと思ったけどこうやって俯瞰して見るとなだらかでいい登山道なんだけどなあ。ここをまともに歩けなかったってことは、どうやら本格的に調子が悪いらしい。どうしよう、三俣山荘まで歩けるか?あと3時間以上歩くのは・・・無理かも。

ここからは下り基調の稜線の歩きやすい道が1時間ほど続きます。景色もいいし風も涼しくなってきて本来ならウッキウキで歩く道ですが、今日は調子が上がらず足取りも重い。この辺ではもう三俣山荘行きは諦めて、一刻も早くテントを立てて休むことだけ考えていました。

午後1時過ぎ、双六小屋到着。あと2時間半で三俣山荘ですが、体力はともかく気力が萎えて先へ進むのは断念。ここでテン場受付して、テント設営しました。

テントで荷物の整理もそこそこに30分ほど横になって、やっと頭のぼんやりが取れて調子が戻ってきた気がしました。

双六テン場はいいロケーションなんですが、トイレがちょっと遠くて小屋のさらに向こうまで歩かないといけません。案内によるとテン場料金2000円にトイレ利用料は入っていないようですが、僕は1回も料金払いませんでした。ちなみに水は無料です。

ここまで来ると鷲羽岳が近くてデカいですね。すぐそこに見えます。元気だったら行けたんですが今回は諦めます。

右手奥に白く光る稜線が見えて「雪かな?」と思いましたが、燕岳とかの稜線でした。西日が当たるとこんなに光るんだ。

3時頃かな?トイレとか写真撮影して戻ってきたら、テントがだいぶ増えていました。この後もダラダラと酒飲んだりして午後7時過ぎには就寝しました。夜は、雨が結構降っていました。

翌朝は3時過ぎ起床。夜降っていた雨は上がっていて空には綺麗に星が出ていました。晴れてるので予定通り朝のうちに双六岳に登るため、4時出発。朝熱があったりしたら嫌だなと心配していましたが、体調は良好です。よかった!

双六岳への登りの途中、4時過ぎには、東の空が焼けてきました。

急斜面を登り終えて頂上まで続く緩斜面、俗に言う滑走路部分まで来ましたが、双六山頂はガスの中でした。とりあえず登頂優先して先に進みます。

4時40分双六岳登頂しましたが、ガスガスでご来光どころじゃない感じ。山頂からご来光を見る計画が頓挫。どうしよう?一旦降るか。

ということで少し下ってガスから抜けたところでご来光。思ったより雲があったけど、綺麗な朝日を見ることができました。

思えば山で朝日を見ることも最近あまり無かったなあ。昨年は大体悪天候だったし。テントで朝今回みたいに晴れたのは久しぶりかも。

山頂付近から滑走路越しに見る槍ヶ岳に期待していたんですが、しばらく山頂のガスは取れず、中腹からそれっぽい写真を撮りました。しかし双六から見る槍ヶ岳は本当に綺麗ですね。そしてウエディング写真撮っているカップルがいました。

双六岳中腹から見る双六小屋全景。ここから鷲羽水晶方面、雲の平方面、槍ヶ岳方面と縦走していく人も多い北アルプスの大交差点です。テントも結構撤収してますね。

7時過ぎ、慌ただしく片付けして下山します。いい天気でテントは結構乾きました。笠ヶ岳も良く見えていました。次新穂高から登るのは笠ヶ岳かな。鷲羽岳は大事にとっておきます。

体調も復活して、下山はサクサクとスムーズでした。今日は午後から荒れる予報でしたが、振り返ると稜線には早くもガスが湧いていました。

4時間半ほどで下山しました。8月9日まで新穂高ロープウエイ運休しているのでご注意です。帰りに無料の新穂高の湯(寸志300円)に寄って帰りました。お疲れ山でした。

装備・服装

今回は鷲羽岳に登るためアタックザックを持っていきたかったので、オスプレーのクレセント60にしました。クレセントに装着できるソロっていうサブザックも久しぶりに使いましたが、暑さのせいか、今年初めてのテント装備のせいか滅茶苦茶重く感じて非常にきつかった。

登山自体は今シーズン3回行って、それなりの距離歩いているので体力的には問題ないと余裕でいたんですが、やっぱり事前に重荷を背負う体験をしておかないといけなかったか。こんなにも荷物の重さを感じてきつかったのは初めてくらいの辛さだったので、やっぱりザックは軽量タイプに限る!と強く思ったのでした。

自撮り。帰りはビール食料類が無いのでかなり軽かった。今回持っていった荷物で、ダウンパンツ、防寒着、替えのTシャツなんかは不要だったので、次からは7月は持っていかないようにしよう。あとアタックザックも地味に重いので考え物だと思った。

それと今回非常に暑くてロングパンツなんかビショビショになるくらい汗かいたので、短パン欲しいな!と強く思いました。ミレーのアミアミもなんか暑さをため込む気がするので盛夏には向いてないかも。次は短パンノースリーブで頭にほっかむりで行こう。

食事について

今回の宴会用食料と酒。いつも通りの分量ですが、いつもより重かった。ビールはぬるくても美味しかったけど、最後に飲んだ角ハイはぬるいとあまり美味しくなかったですね。

今回、前日にツルヤで買った半額弁当を持っていったんですが、これが非常に良かった。300円の半額で150円とかのやっすいのり弁でしたけど、テン場でビールとともに食べると最高に美味かったです。ポテチとか缶詰とかも開けましたけど、やっぱり天ぷらとか揚げ物は乾きものとは比較にならない旨さですね。おかずはビールのつまみにして、最後に真空パックの鰻を乗っけてうな丼にして食べて超満足。

やや嵩張るのと鮮度的に心配な部分はありますが、凍らせたビールと一緒に持ってきてるし、現代のこの手の弁当は多分悪くならないでしょう。コンビニおにぎりが価格高騰して1個150円とかするの我慢ならないじゃないですか。半額弁当アリだなと思いました。山で弁当、ありそうでなかった体験でしたが非常に良かったです。

かかった費用

  • 双六小屋テント場・・・2000円
  • 鏡平小屋で水1リットル・・・200円
  • 安房トンネル往復・・・1580円
  • ガソリン代・・・3000円くらい
  • 新穂高の湯・・・300円
  • おにぎりパン弁当など・・・700円くらい

合計 7000円くらい

テン場2000円は現代の標準的な費用。登山自体はそれほど金かかりませんが、やっぱり交通費が高いですねえ。長野県は全国一ガソリンが高いの何とかして欲しい。

まとめ

せっかく双六まで行って鷲羽岳に辿り着けなかったのはもったいなかったけど、本当に体調悪かったんでまあ仕方ない。こういう日もある。テント宴会はいつも通り楽しかったのでヨシです。

今回いつもと違ってふくらはぎが強烈な筋肉痛になりました。変な歩き方していたのか、荷物が重かったのかよくわかりませんが、まだまだ鍛え方が足りなかったようです。ロングルートでもへこたれない強靭な体が欲しい・・・。

2023年7月12日(水) 富士山 須走口から日帰り 20年ぶりの富士登山はとても楽しかった

富士吉田ICから見える富士山

今年は富士山が激混みらしい

富士山に登ってきました。静岡県側の登山口である須走口から日帰り。

富士登山は2004年以来の20年ぶり2回目。前回も須走口からで、ご来光狙いの弾丸登山(夜中出発)でしたが、徹夜での登山はこんなにもキツイのか!と思った記憶だけが残っています。

今年はコロナが終わってインバウンドの戻りもあって、富士山が大変人気なんだそうです。すでに8月まで7合目以上の山小屋は満員で、弾丸登山の人が増えそうで心配、みたいなニュースがあちこちで流れていました。

今夏の富士登山、混雑予想 「ほぼ満室」の山小屋、弾丸登山に懸念 - 産経ニュース

どんくらい混んでいるのか気になるし、7月14日までなら須走口五合目までマイカーで行けるし行くなら今しかない!ということで、日帰り決行することにしました。

富士山のマイカー規制について

www.fujisan-climb.jp

自家用車派にとって、マイカー規制は超重要な問題。

富士山の登山口は4つありますが、山梨県側の富士吉田口、静岡県側の富士宮口はすでにマイカー規制が始まっていて、自家用車をふもとに停めてシャトルバスに乗り換えないといけないが、これは超絶めんどくさい上に費用もかかる(駐車場とバス往復で3200円くらい)。御殿場口はマイカー規制が無い代わりに、コースタイムが長く自宅からも遠い。

そこで今回まだマイカー規制前だった須走口から登ることにしました。

ルート・コースタイムなど

須走口から富士山頂に登り、お鉢巡りして下山という計画。山と高原地図の標準コースタイムは11時間27分ですが、これは一般人向けのかなりゆっくりペースのコースタイムで、登山経験者ならこの80%が標準、健脚者なら60%くらいで行けると思います。※個人の感想です。

僕はそれほど急いで歩いたわけではありませんが、登り4時間、降り2時間くらいで結果的にコースタイムの半分くらいでした。下山がほとんど砂走(砂れきの坂道を走るようにして下る)なので、ここでかなり巻いた感じがあります。早朝出発して夕方までに下山は十分可能で、ご来光にこだわらないのなら富士山は本来日帰りする山ですね。ただ砂走は苦手な人もいるらしいのでみんながみんな早く下山できる訳でも無いので、計画は慎重に。

当日の様子

高速料金を浮かせるため、3時起床して4時前に高速に乗り、2時間半運転して富士吉田まで来ました。ここから見える富士山の美しいこと・・・。

直近の天候はあまりよくなく、前日まで雨風強く今日の登山も心配でしたが、ご覧のとおり雲一つない快晴となりました。心も踊るってもんです。やっぱり登山は晴れてナンボ。山頂は風が強い予報ですが、ここまでは100点満点です。

吉田ルートの夥しい数の山小屋がよく見えました。

富士吉田から30分ほど車を走らせ、富士あざみラインを登り標高2000mの須走口登山口まで来ました。ここは無料駐車場が300台分くらいありますが、僕が到着したときは登山口に近いほうの第2駐車場はほぼ満車状態でした。きれいなトイレもあります。素早く準備して、6時20分頃出発します。高度順応は、まあいいでしょう。

登山道の入り口で協力金1000円を支払い、木札をもらいます。協力金は強制ではないらしいけど、払わないためには強メンタルが必要です。ドケチ的には痛い出費ですが木札も記念になるしまあしゃあないってことで払いました。

須走ルートの特徴として、スタートしてしばらくは樹林の中を登ることがあります。普通の登山道みたいで、富士山ぽくありませんね。2500mくらいまで樹林帯となります。

時折樹林を抜けて富士山が見えるとこの景色。ふもとから見る富士山とは全然違いますが、美しいです。

すぐに6合目到着。山小屋は宿泊可能でした。

振り返ると、山中湖と雲海。樹海っぽいのも見えました。すげえ雄大な景色。

樹林帯を抜けて、7合目の山小屋に到着。ここで小腹がすいたのでおにぎりを補給していたところ、会社の従業員から不在着信に気づく。かけなおすと、体調不良で会社休みたいとのこと・・・。参った。富士山にいて身動き取れないぜ。別の従業員に休日変更を依頼して何とか事なきを得る。対応できてよかった。

気を取り直して登ります。7合目から上は結構斜度がきつい。地面もマグマっぽい黒くて硬い岩の道です。山の上から時折突風が吹き降りてきて、頂上付近の風が心配。

左手に下山道が見えます。砂地の坂道をみんな砂煙上げて降ってくる。富士山は登りと下りが別の道ってのがデフォルトなんですねー。ただ、たまに砂走が嫌なのか登山道を下ってくる人もいました。

見上げると富士山頂上が見える訳ですが、何度見ても飽きないっていうか、あまりにも非日常感ある塊。神々しさを感じるのは日本人だからでしょうか。

7合目過ぎると、このような平坦な急坂を時折登らされるんですがこれが辛い。多分ブルドーザー道だと思いますが、直登って感じでかなりふくらはぎに効きます。柔らかい地面で後ろにズレないように慎重に登る技術が必要。

富士山はあちこちにブルドーザーがいて、「ブロロロロロ!」って無粋なエンジン音を響かせています。他の山ではちょっとありえない光景ですが、これで山頂まで行っちゃうから山小屋とかの費用がそれほど高くないのかも。

本七合目。新6合目とか本8合目とかややこしいのはなんなんでしょうか?

ブルドーザー道きつい!

ここは下山するときの吉田口との分岐。

この本八合目ってところで、吉田ルートと合流します。

吉田ルートと合流するとこの人混み!吉田ルートは混雑すると聞いていましたが、圧倒的な登山者の数に圧倒されました。そしてツアー客の集団がいっぱいいて、すげえスローペースで登っています。先頭のガイドさんに「抜いてもいいもんです?」って聞いたら「もちろん、どんどん抜いてって!」とのことだったので、大勢抜きました。道はそれほど広くないけど、2列くらいでは歩ける幅がありました。

9合目まで来ました。この辺まで来るとかなり傾斜も急で、酸素も薄い感じがして息が切れますねー。

頂上直下の九十九折をヒイヒイ言いながら登ると・・・

吉田口山頂に登頂しました!登山口から3時間40分くらいかかりました。

山頂に着いた瞬間くらいから、山頂全体がガスの中に入ってしまいました。そしてものすごい強風!静岡県側から強烈な南風が吹きつけていて、建物の影にいればいいんですが、少しでも風の通り道に出ると吹き飛ばされそうな勢いです。

山頂の山小屋を過ぎて、須走下山口からちょっと進んだところから、一瞬だけガスが切れて火口と対岸の剣ヶ峰が見えました。(この時も猛烈な風で恐怖しながら撮影しています。)

火口の底も見えたので何とか撮影しました。あまり近づくと落ちそうな恐怖感があって、へっぴり腰で撮影。この後すぐ、またガスに覆われて何も見えなくなってしまいました。

剣ヶ峰まで行こうか随分悩みましたが、風の強さにビビって結局お鉢巡りは断念することにしました。今思えば行こうと思えば行けたような気がしますが、現地では強風すさまじく進めませんでした

山小屋の方に戻ってきて、山頂自販機をチェック。500円くらいと思ったより高く無い。大量の兄ちゃんたちがすげえ勢いで補充していましたね。

小屋の影で風を避けつつ、昼食休憩します。風と雲で気温が低くすげー寒いんですがビール持ってきちゃったので軽量化のために飲んどきます。風が巻いてきてあらゆるものに砂が付着して快適では無かった。

何だかんだ山頂には1時間くらい滞在しましたが、ガスが取れる気配が無いのと、寒くて我慢ならなかったので下山を決定。お鉢巡りはまた次回。

須走下山口から降ります。ちょっと下ればすぐにガスから抜けました。

8合目まで下って吉田口との分岐までくると暑い。係の人が間違えないように吉田と須走を確認していました。音声ガイドもしゃべってた。

この辺から本格的な砂走です。春山の緩んだ雪の斜面を下るときみたいにカカトのキックステップで軽快に下れますが、時折デカい岩が埋まってたりして足を置く場所の確認は必要。御殿場口の大砂走ってところはフカフカらしい。

ずっと砂走で下山してあっという間に下れますが、飽きるしそこそこ疲れる。振り返ると、山頂はガスの中のままでした。

ここで砂走は終わり。つま先痛かったので助かる。

30分ほど普通の登山道を歩いて、登山口まで戻ってきました。

体が砂だらけですが、有料トイレ以外に水道などは無さそうなので車に戻ってひたすらウエットティッシュで身体を拭きました。

帰りは富士吉田に戻らず静岡方面に回って、富士宮登山口へ向かうシャトルバス発着所を偵察。ここから見るとなんと山頂のガスが無くなっていました…。悔しい!

しかし静岡県側から見る富士山は右側に宝永山のこぶがあってこれまたカッコイイですね。次はプリンスルートで登ることを固く誓ったのでした。

その後甲府までひたすら下道を運転し、甲府から高速乗って自宅まで帰りました。富士山いいんだけどちょっとウチから遠いなー。

かかった費用

高速道路…松本~富士吉田2850円(30%割引)、富士吉田~須走1100円、甲府南~松本2950円 計7000円

ガソリン…3000円くらい 交通費としては1万円程度と結構かかる。

富士山協力金…1000円

コンビニおにぎりなど…1000円くらい

山と高原地図アプリ…650円

総額12000円くらいかかりました。交通費が高い・・・。つくづく登山は交通費が一番かかるって実感しました。

まとめ

久しぶりの富士山でしたが、感想は一言「すげー楽しかった」。

富士山は景色も単調で登山としてはツマラナイとかよく言われますが、全然そんなこと思わなかったですね。いつもの登山より全然非日常感あって興奮しました。

超初心者とか小学生とかも登る山なので体力的にも簡単なんだろうなって思っていましたが、結構急登続きでこれ初心者や登山未経験者は大変だろうなってずっと思いながら登っていました。思っていたよりかなり体力がいる山という印象。

今回御鉢巡りできなかったのが残念だけど、次回に期待です。コースタイム的には日帰り全然可能なんだけど、富士山の雰囲気を長く楽しむためにも、次は一泊してご来光も見たいと思います。早くまた登りたい!

2023年6月23日 瑞牆山から八丁平経由金峰山へ 奥秩父の百名山二座を日帰り縦走

炭治郎桃太郎岩に感動

奥秩父?どこそれ

奥秩父の百名山「瑞牆山(みずがきやま)」と「金峰山(きんぷざん)」に登ってきました。一泊してゆっくり縦走してもよかったんですが、何となく気が乗らなくて日帰りにしました。

恥ずかしながら「奥秩父」というエリアがどこのことか直前まで全く知らなかったんですが(ヤマレコの登山記録調べるのにもエリアがわからなくて悩んだ)、山梨北部と埼玉西部の境界あたり。どこの山に登ろうか調べている中で、先週長男が登った「甲武信ヶ岳」の近くにあり、自宅から1時間半くらいで登山口まで行けるし、日帰りで百名山二座ゲットできるとの事だったので、今回登ることにしました。

平日で天気もイマイチだったこともあり、先週の八ヶ岳と比べるとぐっと静かな山旅となりました。

ルート・コースタイムなど

山梨県側の「瑞牆山荘」から入り、瑞牆山⇒金峰山の順番で登りました。

瑞牆山から金峰山に至るルートは富士見平小屋を経由するコースが一般的らしいんですが、「八丁平」を経由するルートで歩きました。このコースは山と高原地図では破線ルートになっていて心配だったんですが、実際歩いてみるととても歩きやすいシングルトラックで道標もきちんとあって、すごく良かった。

全体的に百名山ということもありよく整備されて危険な箇所も無かったですが、体力的には思ったよりも厳しいルートでした。八ヶ岳日帰りくらいは疲れた。

当日の様子

朝5時に起きると曇り空。天気予報では山梨北部は晴れ予報でしたが、前日一日中雨が降っていて朝になっても雨雲が取れていない感じで空気もかなり湿っぽい。

実は、今日の登山をどうするかかなり悩みました。どうにもやる気が出なくて雨だったらやめようと思っていたんですが、どうしようか・・・。

でもまあ、テント泊の予定で2連休取ってあったし、行かないと確実に後で後悔すると思って出発することにしました。

安曇野から中央道長坂ICで降りてしばらく人気のない道を運転し、登山口の瑞牆山荘近くの県営駐車場に7時頃到着。ここに至るまでに「瑞牆山」とか「金峰山」といった標識がほとんどなく、ナビあってるんだろうか?と心配になりました。駐車場はご覧の通りガラガラ。

登山道のスタートは瑞牆山荘前からですが、駐車場から登山道までショートカットする道がいくつもありました。しばらくは樹林の登山道を進みますが人がホントいない。

途中突然バカでかい岩がどーんと出てきて驚きます。瑞牆山は基本岩山で、この後もこんなような巨岩がゴロゴロ出てくるのでそのうち慣れちゃいます。

山頂かな?結構近くに見えます。コースタイム2時間位なんで山頂が近い気がします。曇天ですが今のところ高曇りって感じ。

30分ほどで富士見平小屋に到着。テントは無く、小屋も静かでした。

小屋からすぐの渡渉ポイント。これ増水していたら怖いんじゃない?

有名な桃太郎岩。竈門炭治郎が切った岩みたいでフォトジェニックです。写真だとわからないけど実物は超巨大でド迫力でした。つっかえ棒してあるのもカワイイ。それにしても自然スゲー。

岩山っぽさが出てきた。鎖場もいくつかありました。濡れた岩が滑って登りにくい。標高をあげるにつれ、大きな岩を乗り越えるような所が増えてきます。

木々が少なくなって空が明るくなり、特徴的な岩峰が見えてくると山頂は間近。

登山口から1時間半ほどで瑞牆山登頂。あっという間に着いちゃった。天気は高曇りで眼下は雲海でした。

これから向かう金峰山方面。金峰山山頂直下の五丈石がここからでも見えました。それにしても山梨だけに富士山が綺麗ですね。

南アルプス方面も良く見えました。雲海はいつ見ても幻想的。

八ヶ岳。裏側というか、東側から見る八ヶ岳は珍しい。

富士山をズーム。もう雪が無いですね。今年は富士山登りたい。

甲武信ヶ岳とか秩父方面の山だと思うけどよくわからなかった。

金峰山に向かいます。一旦降りてきて分岐を小川山方面へ。

破線ルートで心配でしたが、こんな感じできちんと道があります。

広葉樹の静かな森の中の一本道って感じで、フカフカで段差も少なくてとても歩きやすい道でした。太古の森って感じで神秘的ですが、人があまりにもいな過ぎて寂しかった。もののけ姫とかいそうな森でした。

八丁平に無事到着。ここで右折して大日岩方面に進みます。

少し登ると開けて大日岩に到着。デカい岩山でした。

振り返ると瑞牆山がガスに隠れていた。この辺からどんどんガスが上がってきました。

一旦森の中に入り、富士見平からの登山道と合流します。

尾根筋の樹林をしばらく登ると・・・

稜線に出ました。ここまで結構疲れていて、「そろそろ山頂かな?」なんて思っていまた所、山頂60分の文字にショックを受ける。

金峰山山頂とそれに続く素晴らしい稜線の登山道。ですがこの時は疲れていて「遠いなあ」しか思わなかった。

近くに見えて遠い山頂。いくつかの偽ピークに挫けながら、懸命に登る。

12時10分過ぎに五丈石に到着。スゲー立派な岩の塊!神様がいる感じしました。

五常石から少し先に金峰山山頂の標識。2599m登頂しました。瑞牆山から3時間かかりました。疲れたー。

セルフタイマーで記念撮影。山頂には先に3人ほど登山者がいましたが、瑞牆山から縦走してきてるのはこの日多分僕だけだったと思います。

腹も減ったのでここで昼食休憩。だんだんガスってきて、風も強くなってきて寒い・・・。20分ほど休憩して下山します。

稜線を下っていきますが、この場所からしばらく進んだらヤマレコアプリから「ルートが違っています!」という警告が。「またまた~、なわけ無いジャン?」て思って地図見たら、「金峰山小屋」方面に進んでいました。

あれ?おかしいな、さっきの分岐で間違えちゃったかな?と思い、100mほど引き返して分岐まで戻ります。すると、標識は最初に歩いてきた道が下山道であることを示していました。つまりこのまま進むと金峰山頂に向かってしまう。

「??????あれおかしいな?下山してきたはずが登っている????」とパニクりました。とりあえず地図と道標を信じて最初に来た道を戻ります。暑くてフーディニ脱いだ場所も覚えています。

さらに戻ると別の登山者の方がいたので、「あのー、下山するにはこっちですかねー?」てな感じでお聞きすると、この先に分岐があって、標識もありますよ、と優しく教えてくださいました。安心しました。

どうやら、どこかでループして来た道を引き返していたこと気付かなかったようです。ガスっていて景色が見えなかったというのもありますが、軽く怖かったですね。ヤマレコアプリ優秀ですね。助かりました。

その後は樹林に入り、岩ゴロで歩きにくい急斜面を下りまして。

ひとけの無い大日小屋通過。

この辺から斜度は緩やかになったけど、木の根や石が歩きにくいし滑る。

ガスっていて、森も深くて日が落ちたような錯覚があってちょっと陰鬱とした雰囲気でした。早く帰りたい。

富士見平小屋まで戻ってくると、空が明るくなりました。ここまで来ればもう終わったようなもん。

テント7~8張りありました。ここでテントでもよかったんですが、今日は帰って家でゆっくり飲みたい気分でした。

この後車に戻り、温泉を検索するも見つからず、仕方なくトイレで体拭いて、高速代ケチるために下道で3時間かけて自宅まで帰りました。

今回のシューズ

今回は簡単登山と予想してナイキのワイルドホースで来ちゃいましたが、道は濡れてるし岩ゴロ登山道も多かったし、ちゃんとした登山靴の方が良かったかな。でももうトレランやらないしこのシューズも使わないと勿体ないんだよな。軽くてプロテクションもしっかりしていていいシューズです。

まとめ

瑞牆山も金峰山もよく知らない山だったんですが、調べる限り標高も低いし「山ガールるんるんるん♪」くらいな気持ちで向かいましたが、終わってみれば中々にハードな山行でした。距離的にも先週の八ヶ岳より短いはずですが、時間もかかったし疲労感も大きかった気がします。山はなめちゃいけないですね。

登ったことの無いエリアで登ったことの無い山に登るのは楽しいはずですが、何故だか今回の登山中はずっと「早く帰って家で酒飲みてえ・・・」ってずっと考えていました。今回登った両山ともすごくすごくいい山だったのは間違い無いんですが、どうにもメンタル的に上がらなかった気がする。多分今の生活に余裕が無さ過ぎて、山を楽しむっていう気分になってないんだろうな。最近何となく落ち着かない気分が続いています。このままじゃテント泊も楽しめないだろうし、次の山の計画もどうしようか悩んでます。

2023年6月17日(土)八ヶ岳(赤岳・横岳・硫黄岳)日帰り縦走 コロナ明け6月の八ヶ岳は激混みだった

安定の八ヶ岳日帰り

親バカ登山計画

6月中旬梅雨の晴れ間に、日帰りで八ヶ岳に登ってきました。今シーズン最初の本格登山です。天気が良くて暑くて、そしてアホみたいに混雑していました!

実は今回、大学ワンゲルで長男が八ヶ岳に遠征してくるという話を聞き、子供の顔見たさに同じ山に向かうという親バカ登山計画だったのですが、結局直前で長男たちの計画が変更となり、山で子供に会うことは叶わずでした。仲間と登山している長男見たかったんですが残念。

閑話休題、八ヶ岳登山の記録です。

ルート・コースタイムなど

南八ヶ岳の玄関口である美濃戸口から入り、赤岳⇒横岳⇒硫黄岳と縦走し、登山口に戻るルート。一泊二日で登られることが多いルートですが、ゆっくり歩いても10時間くらいなので日帰り可能です。特に赤岳から硫黄岳に至る稜線が楽しいんだな。

僕は日帰り軽量装備だったのでサクサク歩いて所要時間8時間ほどでした。

このコースを歩くときは美濃戸口から3キロほど林道を進んだ「美濃戸」の有料Pに駐車するのですが、今回激混み満車で初めて美濃戸から林道歩きました。

当日の様子

6時半頃美濃戸に到着すると、すでに駐車場が満車!駐車場に入れない車が列をなしていました。当然林道もゲートブロックされていて美濃戸まで車で上がるのは無理。この展開は初めてだったので慌てていると、別荘地の方に進んだ先で係員が誘導しているのが見えたので車を進めると、路肩に駐車するよう指示。美濃戸への林道入口から100mほどの場所に駐車しました。お金は請求されなかったので多分無料です。

スタートが遅れたので慌てて歩き始めたら、林道入口で登山雑誌「ピークス」のスタッフから声をかけられ、スナップ写真の撮影に応じました。なんでもソロ登山者のスナップを撮っているらしく、7月号だかに掲載されるようです。

林道3キロ30分ほどで美濃戸に到着。いくつかある山小屋管理の駐車場はいずれも満車で、路肩にも車が溢れていました。おいおい、こんなに混んでる八ヶ岳初めてなんだけど芸能人でも来てんの?

登山道入口は右側の南沢から入ります。いつも南沢です。

沢沿いの登山道を2時間弱で行者小屋着。ここまで無数の登山者を追い越してきましたが、小屋前の広場におかれたテーブルは満員くらいに大勢の登山者が!すげー混んでるなー。お腹空いたのでおにぎり1個食べて、すぐに出発。それにしてもいい天気。

行者小屋からは文三郎道を登ります。赤岳の右肩を目指すきつい直登ルートに付けられた階段をひたすら登るんですが、これがキツイ!階段直登はふくらはぎと心肺に来ます。ここが本日一番ハードな道です。

肩から先は鎖場。短いが登りごたえのある岩場をヒイヒイ言いながら登れば・・・

八ヶ岳最高峰赤岳山頂です。激混み!写真撮る人が行列してる!!なんじゃこりゃ。

それにしても晴れていて良かった。こんなに晴れた八ヶ岳は初めてかも。富士山もくっきり見えていました。

北八ヶ岳方面も綺麗に見えました。遠く白馬方面まで見えた。

激混み山頂は華麗にスルーして(写真だけ撮った)、赤岳展望荘まで降りてきた。この下りが結構ザレていてかつ登りの登山者も大勢いてすれ違いがウザかったですね。このまま横岳方面に稜線を進みます。

途中この時期ここでしか見られないというツクモグサを初めて見ました。赤岳から横岳への縦走路は両側切れ落ちている所があったりして結構険しいんですが、今回全く怖いと思いませんでした。以前来た時は結構怖いなあなんて思った記憶があるのですが。

横岳にはいくつかピークがあるんですが、最高峰は「奥の院」という所。横岳も各ピークに登山者が大勢休憩していました。ごった返してた。

横岳を過ぎると登山道は穏やかになります。硫黄岳山荘周辺は高山植物の宝庫で立ち入らないようにロープが張られています。7月に入るとコマクサが身頃になりますが、まだ咲いていませんでした。

硫黄岳への登り。本日最後の登りですが、ここで2連続で追い抜かれました。ここまで誰にも抜かれなかったのでちょっと悔しい。ペース落ちてきたか…。ていうか今回トレラン風の人も非常に多かったですね。

12時頃硫黄岳登頂。この山頂も非常に混雑していましたね。硫黄岳は赤岳鉱泉や夏沢鉱泉から危険な箇所無しで登れるってのもあると思う。おしゃれなカッコした若い女子二人組とか大学生っぽい男女のグループとかキラキラした人たちがいっぱいいました。

昨年登った根石岳と天狗岳が近い。そういや去年も硫黄岳から縦走しました。

爆裂火口跡も一応撮っておくか。

さて、登りは終了なので赤岳方面が良く見えるところに陣取って大休止といきます。

ビールは人肌ですが乾杯!

「一昔前はシニアばっかりで自分が一番若かったのに、今日は自分が一番オジサンだよなあ」なんてしみじみ思いながらビール飲みました。それにしても、今日の八ヶ岳は本当に若い人が多かった。

近づく夏本番 高まる登山気運 若者目立つ八ケ岳〈山と人と信州と〉|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト

30分ほど周りの登山者見ながら休憩したので、下山します。

赤岳鉱泉まで降りてきました。赤岳鉱泉もテントがたくさん!すげえ賑わってました。

北沢ルートで美濃戸に下り、長い林道歩きにウンザリしながら車に戻りました。午後2時過ぎても赤岳鉱泉に向かう登山者がたくさんで驚き。オーダースーツの佐田さんともすれ違いました。

まとめ

この道は過去に何度も歩いた道ですが、樹林帯、岩場、鎖場、稜線、お花畑、山小屋の間隔など非常にバランスがいいルートだと再確認しました。

都心からのアクセスも比較的良く、アルプス方面の雪が心配な時期ということもあり、また何より快晴の週末という事で大変混雑した八ヶ岳でしたが、予定通り歩くことができて満足しました。

これで僕も山の脚になったと思うので、次はテント装備で行こうと思います。

今回かかった費用
  • 高速道路(行きのみ)・・・1,020円
  • 温泉・・・650円
  • トイレ・・・100円
  • コンビニ・・・600円くらい

駐車場1000円得した気分ですが、ドケチ山行でも2500円くらいは使っちゃいますね。

www.msx3.fun

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夏山用の登山靴「メレル モアブ3ミッド(Moab 3 Synthetic Mid Gore-Tex)」のレビュー。サイズ30cmの靴選びで他に悩んだシューズなど

15,000円くらいした

軽量防水のミッドカットシューズを求めて半年

夏山用の登山靴として、メレルの「モアブ3ミッド」というシューズを購入しました。

軽量防水がマストですが、雪の無い時期は日帰りからテント泊まで全ての山行で使用するため、ある程度の重荷にも耐えられるようミッドカットのモデルから選びました。

ロックライトが死んだのが昨年の9月で、それから半年かけて新しいシューズを探していたんですが、あれこれ迷ってモアブ3を買ったのは結局この6月。今年初の日帰り登山直前でした。

僕の足のサイズは登山靴だと30cmなので、サイズのあるモデルが少なくかつ価格も高くなりがちで、選ぶのは困難を極めました。その過程なども含めて、メレル・モアブ3について簡単に紹介します。

昨年まで使っていたシューズが壊れた

昨年まで夏山用登山靴はイノヴェイトの「ロックライト325GTX」を使っていましたが、わずか1年で大きな穴が開いてしまい使用不可に。

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このロックライト325は非常に履き心地が良くて、足裏からのインフォメーションも豊富ですげえ気に入ってたんですが、その代償としてシューズの堅牢性がイマイチで、短命に終わってしまいました。まあトレランシューズっぽいデザインだったし、北アルプスの岩稜帯とかテント背負って歩くような靴では無かったんだと思います。ちなみにこのシューズで裏銀座縦走52キロや西穂⇒奥穂も歩きました。

とにかく気に入っていたのですが、同じシューズは生産終了してるっぽくて見つからず、同じような性格の軽量シューズを探すことになりました。

Amazonでいくつかピックアップ

軽量・防水・ミッドカット・予算15000円の条件で購入検討したのは以下。

LA SPORTIVA ウルトララプター2ミッドGTX ワイドモデル

スポルティバの「ウルトララプター」は、昨年からカモシカスポーツで目を付けていました。トレランシューズの延長線上にある軽量ミッドカットシューズで、そこそこ頑丈そうだしワイドモデルもある。何よりカラーリングやデザインに妥協してないオシャレ感があってオッサンをワクワクさせてくれる!値段も当時19800円と、カモシカスポーツのセールで15%引きで買えば貧乏なぼくでも何とか手が届く価格帯。

しかし、この春カモシカスポーツに行ってみたら、なんと24000円くらいに値上がりしてやがった・・・。サイズも無かったし店員も取り寄せる気無さそうだったのでパスしました。最近の登山用品は高過ぎ!ちなみに楽天やAmazonでも定価でした。

サロモン  X ULTRA PIONEER MID GORE-TEX

サロモンの「X-ウルトラ」シリーズも以前から気になっていましたが、Amazonにあるのは「エックスウルトラパイオニア」というモデルだけ。ヨドバシにはエックスウルトラ4」があるんですが24000円くらいして高い。

この「エックスウルトラパイオニア」はかなりライトに寄せた造りで、値段も15000円を下回ったりするときもあってほとんどこれ買おうって思っていたんですが、いよいよ購入する直前にAmazonで値上げとなり、購入に至りませんでした。タイミングが合わなかった。サロモンはマウンテニアリングの総合メーカーでおしゃれなイメージがあるので、いずれは試してみたいと思っています。

アディダス テレックス AX4 ミッド GORE-TEX

アディダスのテレックスもミッドカットのトレランシューズって感じのモデルで、スニーカーライクなデザイン。以前これのローカット版をAmazonで5000円位で買って、大キレットや白峰三山テント縦走でも履いたお気に入りでした。より堅牢なミッドカットならどこでも行ける!安いし!と思いウオッチしていたんですが、30cmはAmazonでも在庫があったり無かったりで、ある時13000円位で販売していたので「よし、今日これを買おう!」と思って昼に見たら売切れ、みたいな感じで結局買えませんでした。今思えば、ロックライトのスニーカーライクな性格に一番近かったのはこれかもしれない。楽天とかでサイズによっては1万円位で売っているので、30cm値下がりしたら買うかも。

ホカ オネオネ トレイルコード GTX

あれこれ探している時発見したのがホカのこのシューズ。デザインが超絶カッコ良くて思わず買いそうになりましたが、ホカオネオネはどこでも定価。公式サイトで10%OFFが最安でしたが、それでも予算オーバーでした。それにしても超カッコいい。いつか欲しい。

モアブ3しか選択肢が残されていなかった

他にも、マムートやらアシックスやらノースフェイスやらあれこれ調べましたが、いずれもサイズが無いか予算オーバーで決められず、結局消去法的に最後に残った選択肢であるメレルのモアブ3を買いました。

モアブ3にはワイドモデルもあってどうしようか悩みましたが、ワイドモデルのカラーリングが好みじゃなかったのと、価格が1000円くらい高いのと、何よりワイドにしてシューズの中で足が動いたら嫌だという懸念があり、通常幅モデル(2E)を選びました。黒がカッコ良かったというのもあって、最後は色で決めました

悔しかったのは、他のサイズは15000円下回っていたのに30cmだけ高かった点。デカいサイズなんか売れないんだから安くして欲しい。

レビュー:メレル モアブ3ミッドの履き心地など

前置きが長くなりましたが、ここからはモアブ3のレビューになります。八ヶ岳(美濃戸から赤岳・横岳・硫黄岳)で1日履いてきました。

履いた感じは「軽登山靴」

軽い靴ですが、履くと結構ガッシリ感があります。実際の重さもロックライトより2割くらい重い感じ。トレランシューズのような柔らかさよりも登山靴の堅牢さを強く感じます。ずばり「初心者向きの登山靴」の履き心地です。ロックライトより壁も床も厚くて、軽量さはやや失われた感があります。

グリップ力は普通

ソールはビブラムソールです。ここは大きなポイント。やっぱりビブラムソールは信頼できますからね。実際のグリップについては、もともとがハイキング用途のシューズらしくあまり深い溝では無いので、「どんな路面でも強烈にグリップする!」って感じじゃ無かった。滑りそうな岩とかは普通に滑りました。土の斜面とかでは効きがいい気がしたので、岩よりも土に最適化したソールなんだと思います。まあどんなシューズだって滑るときは滑るし、正直グリップなんてものは技術でカバーすればいいので重要なポイントではないです。

2Eでも足のズレがちょっと気になる

僕の足は実寸で29cm弱、幅もかなり広めですが、通常モデル30cmでサイズは大丈夫でした。シューズの幅は結構広めで、前足部からかなりしっかりと靴紐を締めないと、足が中で横ズレします。足のズレはパワーロスになるので登りの効率が下がるし、靴擦れの元になるので長距離で足へのダメージが心配になります。靴紐はしっかり閉めても徐々に緩んできたり、足首部分の硬さが気になったりする場面もありました。この辺は履き慣れれば解決すると思いますが…。最終的に親指ちょっと靴擦れしたので、もう一段階厚いソックスを履いた方がいいかもしれません(今回は薄い靴下で行った)。

デザインは普通で特別感なし

ソールのサイド部やアッパーの有機的なデザインにメレルらしさが見て取れますが、素材は合皮だし高級感とかそういうのはありません。シルエットもややボテっとしていて、オシャレ感はあまりなく、普通に普通の登山靴です。

靴紐結ぶところの一番上が金属のフックになっているのはトレランシューズ派生モデルには無い便利ポイント。ロックするタイプなら尚良かったんですが。

頑丈さには期待してる

ロックライトが1年でダメになったのはガワの薄さによる快適な履き心地とのトレードオフだと思っているんですが、モアブ3は素材がかなりしっかりしている感じがするので、少なくても3年は持って欲しい。ダメになるとしたら小指付近だけど、ソールもそこそこ高さがあるし一応補強材がガードしているようなので、ぼくのハードな足さばきに負けないように頑張ってほしい。

まとめ

軽量で快適なシューズを探して辿り着いたメレル・モアブ3ですが、履いてみたら思ったよりガッシリしていた、というのが感想でした。まだ1回履いただけなので第一印象だけですが、もう少し軽快感があっても良かったかも・・・、と思ってマス。

普通の登山靴よりは安いとはいえ、約15000円とドケチ的には高額な登山靴選びでした。壊れるまで愛し続けようと思います。

2022年に登った山とマラソン大会のまとめ

2022年に登った山とマラソンレースを振り返ります。

1月

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1回だけ簡単な冬山。山岳部長男の山行に付き合って、松本の里山を軽くスノーハイクしました。山スキー以外の雪山はほぼノースキルですが、標高1000m程度の里山なら楽しめました。親が出てくるとダサいと思って、長男たち高校生集団とは会わないように注意しました。

3月

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登山関係ないですが、次男が第一志望の高校に無事合格しました。ギリギリでしたが結果オーライです。3月末は家族で大阪・京都旅行して楽しかったなあ。

4月

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4月の長野マラソンで3年ぶりのフルマラソン!と息巻いてトレーニングを積んでいましたが、直前に右膝の皿を疲労骨折してしまいDNS。不運を呪ったし、エントリーフィーも当然帰ってこないし記念品すらもらえなくて、とてもとても悲しかった。もう長野マラソンはエントリーしねえから!

膝はこの後なかなか完治せず苦しみました。

5月

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夏山スタートは地元の里山「金松寺山」へ。

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そして八ヶ岳の未踏ルートを日帰り。久しぶりの登山は疲れた。

6月

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久しぶりのマラソンレース「信州安曇野ハーフマラソン」を走りました。疲労骨折完治していない中で走ったからこの後また膝痛が悪化して大変でした。記録も良くなかったし。

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膝に不安を抱えながら、シーズン初の宿泊山行は中央アルプス縦走。標高差2000m以上の空木岳池山尾根の登り、そこから檜尾岳までの高低差ある縦走路がとにかくキツくてキツかった!初の避難小屋宿泊は快適でした。

7月

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6月に一旦梅雨明けしたけどその後はっきりとしない天気が続いて結局梅雨明けしていなかったという7月は室堂から立山、そして久しぶりに剱岳へ登る計画を立てました。が、この時も2日目朝から雨でビビって剱岳には登らず下山しました。今思えば登っておけばよかったかなー。いや初日に剱岳行くべきだったか。

8月

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夏山メイン山行はずっと目標だった北アルプス最難関ルート「西穂~奥穂間縦走」にチャレンジしました。1日目に新穂高から西穂~奥穂~北穂まで歩いてテント泊、翌日大キレット通過して槍ヶ岳まで行ってやろうと思いましたが、朝からの雨で大キレット以降は中止して下山しました。けど西穂奥穂間をクリアできて嬉しかった。ジャンダルムも思い出深いです。

余談ですが、高3長男は山岳部でインターハイ出場を果たし、8月に香川県で開催された登山競技に参加しました。良かったけど、九州とかなら尚楽しかっただろうに。

9月

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膝痛で走れず悶々と過ごす中でロードバイクを買う事を決意し、ヤフオクで中古TREKのアルミバイクを購入しました。ロードバイク自体は7万円程度で買えましたが、付属品に金がかかりました。今もかかってます。でもロードバイクって高すぎると思いますよ。業界は自分で自分の首を絞めていることを認識すべきです。

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夏山最後の山行は裏銀座から水晶岳へ。山小屋泊で荷物軽かったけど、総歩行距離50キロオーバーですげえキツかった。同じルートはもう歩かないと思うけど、この山域は面白そうなコースがたくさんあることがわかったので、来年以降も訪れたいエリアです。赤牛岳経由黒部湖とか超楽しそう。

10月

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2022年最後の山行は昨年に続き下ノ廊下へ。交通費節約で黒部ダムから阿曽原温泉往復としました。楽しかったけど、初回ほどの高揚感は無かった。来年は剱岳経由で歩きたいと密かに計画しています。

11月

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11月の松本マラソンでやっとフルマラソンに戻ってきました。9月頃からは膝痛もなくなって走れるようになりましたが、3年前に比べて圧倒的に老いているので心配しましたが、何とか無事完走できました。タイム的には3時間45分ほどとほぼほぼ想定通りでしたが、何しろ松本マラソンの坂道コースと強烈な向かい風に苦しめられました。この後欲が出てきてまたサブ3.5にチャレンジしたいなと思って走っております。

まとめ

1年間大きな事故やケガ無く登山・マラソン活動をすることができました。加齢による衰えは確実にありますが、「永遠のレベル29と自分を偽ってトレーニングし、2023年以降も登山マラソンを続けられたらいいな!」という目標を抱いております。

今年もなるべく金をかけずに登山とマラソンをやっていきます・・・。

2022年10月24日・25日 2年連続2回目の下ノ廊下 紅葉トレッキングと阿曽原温泉テント泊(黒部ダムから往復)

黒部峡谷下の廊下を歩いて来ました。昨年に引き続き2回目の下ノ廊下です。

昨年の下ノ廊下初体験があまりにも面白く、昨年「絶対に来年も行こう」と思った訳ですが、いざ今年になってみると何となくモチベが上がらず、「正直面倒だな~」くらいに思っていたのですが、休みも取ったし家族の用事も特に無いし、行かない理由が無いので行くことにしました。こんな後ろ向きで本当に登山が趣味なのか?

今年は開通が遅かった

9月後半頃から、阿曽原温泉小屋のHPは毎日見ていました。いつも怒っている印象のご主人ですが、詳細な情報をすぐにアップしてくれるので大変助かります。

ルート情報 - 阿曽原温泉小屋

今年は大きな雪のブロックが残ったりした影響でルート整備がなかなか進まず、10月に入っても下ノ廊下の前半部分、旧日電歩道は歩けない状態が続いていました。10月中頃の三連休もダメで、結局開通して一般人が歩けるようになったのは10月20日頃でした。小屋の営業が10月30日宿泊まで、テント場も11月5日頃までということなので、実質2週間の下ノ廊下開通ということでした。まあ山深い所だしこういう年もあるでしょう。

予定ルートなど

2日目に欅平に抜けるのが一般的ですが、欅平から安曇野に戻ってくるまでの電車移動がダルいのと、費用節約のために黒部ダムから阿曽原往復ルートとしました。

これだと自家用車で扇沢まで入れるし下山後すぐに帰れるので楽なんですが、2日目の歩行時間が欅平までと比べて長い(約7時間)のと、危険箇所でのすれ違いが発生して通行に時間がかかるというデメリットがあります。すれ違う前に難所を突破しようと急いで歩きましたが、ロッジくろよん出発組とちょうど黒部別山谷あたりでスライドしてしまい、やや待たされました。電気バス黒部ダム組は内蔵助付近でのスライドだったのでほぼ問題なしでした。

ちなみに1日目ですが、4時過ぎとかの混む時間は温泉がイモ洗い状態になってゆっくりできないので、2時~3時頃に入れるように到着時間を設定すると快適な温泉ライフを満喫できます。

当日の様子

という訳で黒部ダムまでやってきました。ここ数日ずっと天気が良くて、この日も晴れ予報だったのに朝起きたらなぜか雨・・・。どういうことなんだってばよ?北の方に向かえば晴れるかと思ったら、結局黒部ダムも雨だった。山の上の方は雪。室堂も雪だった。結構な雨降りだったのでカッパ装備して出発。テンション下がるわー。

黒部川の水も心なしか多い気がする。渡るときちょっと怖かった。ちなみにこの日の黒部ダム始発出発組はバス2台、約50名ほどだったでしょうか?平日だし天気悪いし、開通期間短めでもそれほど混雑はしていなかった。

黒部ダムからは放水していました。去年はしてなかったので水量調整かな?

黒部川左岸をちょっと進むとこの絶景。ここから先は基本的にずっと絶景です。

雪、紅葉、渓谷と美しいものが集合してる。この辺はまだ川に近く、足元も危険ではありません。

どこ見ても綺麗。やっぱり山の紅葉はいいわ。

降っていた雨はすぐに止んで、青空が見えました。「よっしゃ、やっぱり晴れだ!」と喜びましたが、この後すぐに曇ってしまった。この辺で暑くてカッパと上着を脱ぎました。

1時間ほど歩いて内蔵助分岐を過ぎたあたりから、道は危険度を増してきます。

新越の滝。すごいスケールの崖にかかる滝が見事です。

河原に残雪が出てくると黒部別山谷は近い。

巨大な雪のブロックが残っていました。今年が特別雪が多かったという事では無く、溶けなかった、と温泉で一緒になった警備隊員が言ってました。

これが噂の雪のトンネルですね。このブロックのせいで開通が遅れていましたが、今はトンネル状に溶けて下を通過できます。とはいえ危険なので上に巻道も作られています。

当然、通過します。そして中から見上げてみた。

デカさに圧倒されました。雪ってどうしてこうスプーンカットに溶けるんだろう?

トンネルを抜けると、そこからしばらくは「落ちたら危険」な道が続きます。番線が整備されているので慎重に行動すれば大丈夫ですが、1年ぶりだと怖いわ。

荒れた道を回避するための高巻き梯子。今年は昨年と違う場所にあった。しかし、ここまで高巻きしなくてもいいんじゃない?

しっかりとした丸太の梯子なので安全ですが、上から川を見るとこえー。

黒部別山谷から30分位危険な道が続いて、この辺りが川幅も狭く、急流のすぐ近くのヘツり岩を回りこむような道が続いて一番怖いと思った。岩も丸太も濡れて滑る。

急流と紅葉。どこを見ても絶景。

どうしたって濡れるゾーンが2か所ほどあった。

道が穏やかになって、樹林帯に入ると十字峡。登山口から3時間半ほど。ここまでで距離的には三分の2越えてるけど、体感的には半分くらいのイメージ。

今年はやる気低めなので十字峡近くまでは降りず、通過します。この吊橋は滝つぼの上だし揺れるので怖い!

写真で見ると超怖いけど、歩くとそうでもない道。でもどうやって作ったんだろう。

S字峡。

これが見えると危険な道は終わり。

かなり下って黒部川を対岸に渡る長い吊橋。

しばらく工事用道路を歩いて、仙人ダムに到着。雨が降ってきてテンションはダダ下がりです。

去年は知らなかったけど、仙人谷から続く道が見える。あの谷の奥が剱岳につながる雲切新道。いつか歩いてみたい道。

線路が見えます。長らく工事専用だったけど、2024年には「黒部宇奈月キャニオンルート」として一般公開されるらしい。すげえ。

unazuki-kurobedam-route.jp

ダムから見えるこの滝がまた素晴らしい景観。

ダム堤防を渡る。

ダム内のクラシックな通路を進む。ここは2回目でもわくわくした。

線路を横切る。電車が来ます、ってアナウンスが鳴っていたけど来なかった。

その後峠を越えて阿曽原温泉小屋には2時頃到着。2時から男性風呂タイムだったので、テントをソッコーで立てて温泉へGO!

3時までのはずが、女性がまだ到着していないとかの理由で4時までに延長となり、雨も降っていたので上がるタイミングがみつからず、結局1時間位温泉にいました。小屋に詰めてる警備隊員の兄ちゃんが入ってきて、フレンドリーな奴で色々話せて楽しかった。

その後はテントでダラダラと宴会。去年より寒くてテント開けられなかった。

この日は20張りほど。天気悪いし空いてた。結局温泉はその後入らず。

翌朝は4時起床、5時出発の予定がちょっと遅れて5時半頃出発。昨日歩いた道をそのまま黒部ダムまで戻るのは面倒で憂鬱な気持ち。

今日は天気がよさそう。

十字峡まではすぐに着いた。この後黒部ダムから来る人と難所ですれ違いにならないように早足で進む。

この辺が嫌な所だけど、ちょうどロッジくろよん出発組とこの辺でスライドした。それほど難儀はしなかったけど。

腫れていると、紅葉も鮮やかですね。やっぱり晴れに限る。今年は雨に降られ過ぎた。

大タテカビンみたいな名前の岩壁と紅葉。

内蔵助分岐まで来た。ここら辺足が痛くて非常に辛かった。

この辺で電波復活して、ゴールが近いことを知る。

戻ってきました黒部ダム。

立山方面は真っ白。この日は気温が低く、下界も寒かった。

登山終了しました。ダムまでの最後の登りが一番きつかった。

シューズについて

今回いつものイノヴェイトが穴空いちゃったため、ゴローで来たんですが、久しぶりのゴローは硬くて重くて辛かったです。中敷きをスーパーフィートだけにしたのもいけなかったけど、足裏がとにかく痛くて難儀した。ソールも新品だったせいか妙に滑るし、とにかく歩きにくくて嫌でした。今更ながら、ゴロー履くときは中敷きちゃんとして、ソックスも厚いやつ履かないとだめだと学習しました。イノヴェイト、歩きやすかったんだなあ。

かかった費用

  • 扇沢~黒部ダム 電気バス往復 2610円
  • 阿曽原温泉テン場・温泉 1800円
  • 帰りの温泉など 1100円
  • 行動食など 1000円くらい

約7000円ほどでした。ケチったつもりでしたが結構かかりましたね。それでも欅平まで行くと電車賃が5000円くらいは余分にかかるのでまで安く済んで良かった。

山小屋の代金が高騰している中、阿曽原温泉は小屋泊11000円(温泉付き)と以前と変わらず良心的な価格設定でいいですね。豚バラニンニクカレーがうまいらしいので一度は小屋に泊まってみたい。

まとめ

温泉で一緒になった警備隊員の兄ちゃんによると、阿曽原温泉への入り込みは圧倒的に黒部ダムからが多いようです。欅平から往復も半分くらいなのかな?と思っていましたが、「やっぱりみんな下ノ廊下歩きたいんですよ。水平歩道って楽しくないじゃないですか!」みたいなこと言ってましたね。欅平から黒部ダムも少ないと思います。今回帰りに同じ方向に向かっていたのは5人位じゃないかな。ちなみに僕は今回黒部ダムからピストンでしたが、これも圧倒的少数派だと思います。

というわけで、昨年に引き続き2回目の下ノ廊下でしたが、紅葉は昨年より綺麗でしたが、やっぱり2回目は初回ほどの感動が無く、昨年ほどの楽しさは感じられなかったです。すっごい楽しいんだけど、思ったほどではない、みたいな。黒部ダムからの下の廊下は、しばらくはいいかな。次は剱岳から仙人池経由で来よう。

11月はマラソンがあるので、これで一応今年の登山は終わりの予定。最後に下の廊下で閉められて贅沢でシアワセでした。

登山靴(イノヴェイト ロックライト325GTX)に穴が開いてた。まだ1年しか使ってないのに・・・

先日裏銀座縦走した後、愛用の登山靴「イノヴェイト ロックライト325GTX」を洗っていた所、何と大き目の穴が開いているのを発見してしまいました。しかも左右両方とも、場所も同じ小指の付け根あたりの部分。

貫通はしていないようですが、水を通すのでゴアテックスメンブレンはダメになっているっぽいです。最近「何だか足が濡れるなあ」とは思っていましたが、まさかこんなデカい穴が開いていたとは驚きです。気付かないのもどうかと思いますが・・・。

このシューズ、ちょうど1年前の10月初めに購入して愛用してきました。

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履きやすくてかなり気に入っていたので、「ダメになったら次もこれ買おう」って思っていましたが、1年で穴が開くとは想定外です。5年とは言わないが、せめて2年はもってほしかった。

とはいえどれくらい履いていたか思い返すと、

  • 蝶ヶ岳 日帰り(昨年10月)
  • 下ノ廊下 テン泊(昨年10月)
  • 八ヶ岳 日帰り(5月)
  • 中央アルプス縦走 テン泊(6月)
  • 立山縦走 テン泊(7月)
  • 穂高連峰縦走 テン泊(8月)
  • 裏銀座縦走 小屋泊(9月)

昨年の10月におろして、その後の7回の登山は全てこのシューズで行きました。それなりにハードな使い方しているし、運動靴ライクな軽量シューズなので耐久度的にはこんなものかもしれません。

ソールはまだけっこう残っているし、グリップに不安を感じたことも無かったんですが、アッパーがこうなってはもう履けないですね。残念です。

昨年ゴローのS8もソール張替えしたんですが、今シーズンは1回も履かず・・・。やっぱり軽くて歩きやすいイノヴェイトを選んじゃいました。

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とりあえず来シーズンに買い替えるとして、次はスポルティバのウルトララプターかな。これなら耐久性も高そうだし。ちょっと高いけど・・・。

10月後半に下ノ廊下行く予定ですが、ゴローで行くしかないか。トレランシューズでもいいかなあ?

2022年9月27日・28日 裏銀座縦走1泊2日(ブナ立尾根~烏帽子岳~野口五郎岳~水晶岳~竹村新道~湯俣~七倉) ひたすら歩いた歩行距離52.7キロ

裏銀座縦走路で水晶岳に登ってきました。

日本三大急登ブナ立尾根から烏帽子岳、野口五郎岳を縦走して水晶岳まで1日でたどるロングルート。生憎天候に恵まれず2日目はまたしても雨(3回連続)となり、超長距離の登山は辛いく苦しい体験でしたが、初めての裏銀座はなかなか貴重な体験でした。

アクセス

裏銀座縦走路のスタート地点は大町市の七倉登山口となります。僕は自家用車で行きましたが、公共交通機関の人はタクシーで来ることになります。その場合7000円ほどかかるらしいですが、登山口にある七倉山荘に宿泊すれば、1900円で大町駅から送迎してくれるようです。

七倉山荘 – 高瀬渓谷裏銀座への登山口源泉一軒宿

で、その後がちょっと面倒です。七倉登山口から高瀬ダムまでは5キロあって、タクシーで入るのが一般的です。タクシー以外の自家用車は通行不可。自転車もダメです。このタクシーの運行状況がよくわからなかったのですが・・・

  • 朝6時から3台ほどでタクシー運行している。
  • 平日は人が少なく、相乗りは期待できない。ダムまで2400円。
  • 運ちゃんが積極的に相乗りを世話してくれることは無さそう。
  • 帰りも、高瀬ダムでタクシーが客待ちしている。

タクシー相乗りできれば600円程度で5キロ稼げるなら乗らない手はない!と思っていましたが、僕が行った日は相乗りできるような登山者が他におらず、どうしようか悩みつつも結局徒歩でスタートしました。

ルート・コース状況

今回は、大町市の七倉登山口を起点に反時計回りに周回するコースを計画。1日目に裏銀座縦走路を歩いて水晶岳まで行くのはなかなかハードな行程ですが、標準コースタイムの7掛けで歩けば行けると例によって欲張りな計画としました。水晶小屋に宿泊予定なのでテント装備に比べて荷物も軽いし、まあ大丈夫でしょう。

概ね予定通りに歩けました。各区間のざっくりとした感想は以下。

七倉~高瀬ダム

トンネルと舗装路で5キロ、猿時々ダンプ。ダム堤防の九十九折が難所。タクシー代ケチらなければ良かったと激しく後悔する道。

ブナ立尾根

日本三大急登と言われるだけに、結構な急登。確かに足を休める平坦路があまり無い。ただ標高差1200mなので3時間弱で終わるし、言うほどきつくなかった。ちなみに白峰三山縦走で登った大門沢ルートが自分史上では最高急登です。昨年登った黒戸尾根もたいしたことなかった記憶。

烏帽子小屋~烏帽子岳

稜線に着いてから目指す水晶岳と逆方向なのが嫌だが、空身で急げば往復1時間ほど。なかなか訪れる機会の無いエリアだけに、烏帽子様の岩峰は登っておきたい。

烏帽子小屋~野口五郎岳

裏銀座らしい風光明媚な素晴らしい縦走路。アップダウンも少ないし晴れてれば景色最高だし言うこと無し。でも全然人が歩いていない

野口五郎岳~水晶小屋

東沢乗越を過ぎたあたりから登山道の様相が変わり、岩っぽくて険しくなる。難しいところはないが、水晶小屋が遥か上に見えて絶望する。

竹村新道

周回コースで湯俣温泉に行くには通るしかない。よくこんな所に道作ったな!って驚く急斜面、そして距離も非常に長い。登りだとブナ立尾根よりきついんじゃないか?一応整備されているが、ハイマツや灌木がかなり張り出しているので歩きにくい箇所あり。藪漕ぎって程ではないけどまあまあワイルドな道。雨だと木の根が大変滑りやすい。5~6回派手に転倒しました。今回の核心部分だった。

湯俣~高瀬ダム

よく整備されたフラットな林道歩き。何も考えずに歩けて楽だけど長い。

登山の様子

ここからは写真キャプション形式で登山の様子をご紹介します。

1日目 水晶小屋まで

登山口の七倉には6時頃到着。きれいなトイレあり。他に登山者の姿が無くタクシー相乗りはできなそうだったので、仕方なく徒歩でスタートする。

ゲートを通過してすぐに長いトンネルに入ります。この後も何度も暗いトンネルを一人で通過することになります。人生でこんなにトンネル歩いたこと無いよ。

ラスト1キロは高瀬ダム堤防までの九十九折の登り。ここで結構体力持ってかれた気がします。大人なら一人でもタクシー使いましょう。この後も長丁場ですよ。

やっとタクシー終点まで着いた。堤防道路にあるこのトンネルを抜ければ・・・

濁沢の吊橋。対岸に渡ります。

キャンプ場がありますが、利用禁止になっていました。コロナのせい?

水はBCAAを3リットル持ちました。後は山小屋で買う。必要な体力は持ったはず。

いよいよ裏銀座縦走路・ブナ立尾根に突入します。

登山口12番、烏帽子小屋0番で番号が振ってあるタイプの登山道。

天気予報は曇り後雨ですが、この時はまだ晴れてました。樹林の中は無風で暑い。

ブナ立尾根を淡々と登ります。確かに急登なので時間当たり高度は結構稼げて早いペースで登れます。

だんだんガスってきましたが、何とか天気はもっている。

烏帽子小屋9時50分着。2時間20分ほどでブナ立尾根を通過しました。まだ元気。

ちょっとだけ悩んだけど、せっかく来たし烏帽子岳を目指します。すげえ綺麗な稜線漫歩で、天気も良くて最高。ただちょっと時間を気にして焦りはありました。

遥か先に目指す水晶岳の双耳峰が見えていました。本当にあそこまでいけるのか?

烏帽子岳が見えた。とてもきれいなマッターホルン型の山頂。

近づくと巨大な岩の塊でド迫力。

山頂直下は鎖も使って登頂。本日一座目の山頂。

あ、剱岳だ!と思ったら、針ノ木岳でした。針ノ木方面に縦走するのも渋みがあって面白そうですね。

高瀬ダムも遥か下に見えました。よくこんな高さまで登ってきたなあ。

烏帽子小屋~烏帽子岳間の縦走路はハイマツと花崗岩のコントラストがとてもきれいでした。これぞ北アルプスって感じ。

これから向かう裏銀座縦走路。美しいが長い・・・。

烏帽子小屋。ここで水を補給しようかと思ったけど重くなるからやめました。宿泊は12000円で夕飯はカレー(レトルト)だそうです。水晶小屋で一緒だった人でこちらから来た人はほとんど前日烏帽子小屋泊でした。

小屋から少し先にテン場あり。テン場は砂地で近くに池もあって、とても居心地よさそうでした。

三ツ岳への登りがちょっとだけ堪える。紅葉は、少し色付いていました。

雷鳥発見。見事なカモフラージュです。

雷鳥とともにガスが湧いてきた…。

赤い草が綺麗。

三ツ岳は巻いていきます。

歩きやすいなだらかな縦走路ですが、所々に大きな石がゴロゴロしてます。

こういうやつ。中央アルプスの登山道みたいに歩きにくいことは無かった。

小屋まで300m。

野口五郎小屋着。すっかりガスの中です。小屋は営業終了していました。テント場もありません。野口五郎が野口五郎岳由来って知った時は結構な驚きでした。みんなそうですよね?

いい場所にあるし、テント場復活してくれないかなあ。

小屋から山頂が見える。

13時20分野口五郎岳登頂。広い山頂ですが誰もいなくて寂しい・・・。そしてそろそろ疲れが出てきました。

野口五郎岳周辺も箱庭のような美しい景観。ただちょっとガスが濃くなってきたか。もう少しだけ持ってくれ天気。

振り返ると立山と剱岳が見えた。

振り返って野口五郎岳の稜線。これは綺麗だった。

紅葉も少し。

東沢乗越には15時頃着。ここまで来れば小屋まであと30分という所のはずですが…。

ビバークポイントありました。

足が超絶疲れていますが、ここから先まだ結構アップダウンあった。

周辺の山が赤い岩に変わったころ、突然視界に飛び込んでくる巨大な山と、その山頂に水晶小屋が見えました。「あんなに高い所にあるのか…(絶望)」って感じ。

赤い山は「赤岳」で、その右奥に水晶岳があります。水晶岳は別名黒岳っていうんですが真っ黒くてすぐわかります。

ここまで時間を気にして早足で歩いて疲労困憊なんですが、小屋までの最後の登りを歯を食いしばって進むと・・・

水晶小屋に到着しました。午後4時前くらいでした。ここまで誰も抜かしてこなかったしガラガラかな?と思っていたら、この日の宿泊客30人くらいいて、混雑していました。三俣方面から来てる人が多かった印象。

チェックインして、荷物を置いたら山頂アタックします。この辺で雨がポツポツしだしましたが、明日は天気どうなるかわからないので行けるうちにと決行しました。

水晶岳に登頂しました!小屋からは30分くらい。

ここまで非常にハードな行程で疲れました。それでも一日で水晶岳に登頂できて嬉しい。喜びのポーズで写真撮影。

歩いてきた裏銀座縦走路を眺めます。長かったなあ。

水晶岳から北に延びるのは読売新道で、赤牛岳経由黒部ダムまで続きます。ここもいずれ歩きたい道。

水晶岳からは黒部源流と雲ノ平がよく見えました。雲ノ平と高天原温泉は来年行く。

小屋に戻って、体拭いて着替えて濡れたもの乾燥室で干して、落ち着いたら夕食。

今回ケチって素泊まりにしたので食材と酒は持参しました。水晶小屋平日2食付き12000円で、夕食カレーが2600円なんですよね。カレーに2600円って高くないですか?なら自炊するわ、ってことでカレーメシ食いました。これなら200円。セブンで買ったウインナー150円も入れて超豪勢でしたよ。他にも結構自炊している人いました。

外は雨風強くなってきましたが、小屋の中は暖かいし明るいし濡れたもの乾かせるし最高ですね。やっぱり小屋泊まりは素泊まりでも快適でした。布団も暖かくて最高でした。

2日目 竹村新道から湯俣経由下山

雨は夜中降り続き、風も強かった。朝になってもやむことはなく、当初予定していた鷲羽岳行きはキャンセルして下山することにします。5時50分頃カッパ装備して下山開始。快適な山小屋さようなら。

真砂分岐という所まで昨日歩いた道を戻ります。ガスの中何回も雷鳥に遭遇しました。

雷鳥だらけ。登り返しがキツイけど癒されるわ。

真砂分岐。ここから右手に進むと竹村新道入口です。

例によって誰も歩いていないんですが、道は結構ちゃんとしていました。ただ藪が結構張り出していて、歩きにくい。

基本的にはきちんと整備されています。これなら大丈夫そう・・・。

ハイマツが登山道に張り出していて、雨が伝って靴がびしょびしょになりました。

人っ子一人いないのでこんな看板でも安心する。今回の登山は全体的に人恋しかった。

標高高い所はハイマツと藪で苦戦。場所によって斜度もかなりありました。

方角的に硫黄尾根だと思います。

あの山はなんだろ、大天井岳かな?ガスでほとんど景観なく足元見ながら黙々と降る。

樹林に入ると、斜度が増す。すごい急斜面を下ります。木の根が超滑って何回も転びました。今回の登山で一番気を使った道。

3時間ほど下ると、川の音が大きくなって硫黄臭が漂ってきます。ガスの中に川が見えた。終わりは近いです。

雲を抜けたようです。峡谷が見えてきた。この辺も気の抜けない急斜面だった。

人口建造物が見えるとやっと安心した。川の色が綺麗です。

晴嵐荘に到着。竹村新道下山は3時間半ほどでした。長かった…。そしてここからも長いんだなこれが。まだ終わりじゃないよ。

ここから登ると水晶岳まで約8時間。そのくらいかかると思う。絶対登りたくない。

さて、まだ時間も早いし湯俣で温泉を見学していきます。まずはこの川を対岸に渡らなければいけないけれども、橋が途中で切れてるんですが…。

どうもこういう飛び石を渡らないといけないらしい。マジかよ。渡れそうな箇所をさがしてしばらくウロウロしました。

湯俣川を上流に向かって進みます。ちなみに最初のうちは道がありますが、途中からなくなります。この橋も結構怖かった。

河原から湯気がモクモク!秘境っぽい雰囲気に興奮します。

温泉がわき出していました。真っ黒いのは鉄?触ってみると超熱い!熱湯でした。なんか湯舟っぽくなっているけど、簡単に水を入れられなそうだったので入るのは断念しました。

場所によっては白っぽい温泉だったり。匂いは強烈に硫黄。

さらに上流に進むと、対岸にアレが見えてきました。

天然記念物の噴湯丘。これを見に来た。近づくには流れの速い湯俣川を渡渉する必要があります。とても無理なんで、望遠レンズで撮影しました。

温泉見物が済んだら、いよいよ最後の区間です。ここからはフラットな林道を15キロ歩いてスタート地点まで戻ります。

怖い避難小屋あり。

中はとてもきれいだったけど、絶対泊まりたくない。

高瀬ダムが見えてもまだまだ先は長いんだな。

最後に長い長いトンネルを通過して、やっと高瀬ダムまで戻ってきました。こんな雨の平日でもちゃんと帰りのタクシーが客待ちしていました。

悩んだけどやはり2400円節約して、最後の5キロも歩きました。ダンプと一緒に下るの怖かったけどいい気晴らしにはなった。結局七倉から完全徒歩で周回しました。総距離52.7キロ、お疲れ様でした。

行く前に心配だったこと

1.タクシーは相乗りできるか?

⇒平日はあまり人いないので単独乗車になる可能性高し。

2.1日で水晶小屋まで行けるか?

⇒コースタイムの70%で歩けば大丈夫だった。タクシー使えばさらに余裕あり。

3.竹村新道経由湯俣下山って大丈夫か?

⇒燕岳の登山道みたいに超整備された道では無いが、問題なく通行可能だった。水晶小屋まで1日でたどり着ける人なら、真砂分岐から下山3時間半程度。

4.湯俣からの林道の状況は?

⇒非常によく整備されていて上高地の遊歩道と同じくらい。

初めての裏銀座だったので色々心配事ありましたが、今回経験してよくわかりました。

今回の初めて

  • 裏銀座
  • 七倉登山口
  • ブナ立尾根
  • 水晶小屋
  • 竹村新道
  • 湯俣温泉
  • 湯俣からの林道歩き

初めてのことが多く、いい経験を積めました。

かかった費用

  • 山小屋(素泊まり) 8000円
  • 水 200円
  • おにぎりパンつまみなど 2000円くらい
  • 帰りのマック 790円
  • 計11000円ほど

小屋代が圧倒的に高いですが、今回は有料道路もバスもタクシーも使わなかったので最低限です。信州最高!

まとめ

というわけで、裏銀座初体験の記録でした。長かった。行程も記録も。

一泊二日で水晶岳はかなりハードな行程でした。2日間で53キロ歩いたのは過去最長。いっぱいいっぱいで、景色を見る余裕もほとんど無かったです。特に二日目は雨で景色が無い中ひたすら下山するだけ、湯俣で河原の温泉見たのだけが楽しかった記憶。もうこういうきつい訓練みたいな登山はやめたいと何度も思いました。

それでも、念願の裏銀座を初体験できたのは良かったと思います。何となく山慣れた玄人が行く山域、っていうイメージがあって地味だけど、すごくきれいな縦走路だし晴れてれば景色も超いいし、とてもおすすめ。

ただやはりアクセスが難だし、表銀座や穂高連峰に比べて圧倒的に登山者が少ないのも事実。ある程度経験を積んでから行くというのは正しいのかもしれません。長いしね。

今回タクシーの運行とか登山口の状況もわかったし、やっぱり自分で一回見ないと理解しないから行ってよかった。次は水晶から読売新道経由黒部ダムのルート行ってみたいですね。雲の平に抜けるのも楽しそう。

色々夢が広がる登山でした。お疲れ様でした!

最近のテント泊装備について(ザック容量37L)

最近の僕の装備について。再開テント泊2シーズン目ですが、大体装備が固定化しましたので雑に紹介します。

ザックはグレゴリーのミウォック34(Lサイズを使用。フレーム無しで重量は1.2キロほどと大変軽量。ウレタンマットは外付けせざるを得ないけど、それ以外の装備はなるべく中に入れる派です。www.msx3.fun

このブログで最初に書いたエントリでした。何だかんだでもう7年使ってます。そろそろ壊れそうで怖い。

ザックの中身です。

上段右から・・・

テント(プロモンテVL26T)、シュラフ(モンベルDH3)、ダウンパンツ、クッカー類、食料、ペーパー、ビール、行動食

下段右から・・・

マット(クライミット)、防寒着(ナノエアフーディ)、折り畳み傘、行動着(フーディニ・オールフリーJK)、着替え(Tシャツ・肌着)、レインウエア、ハイドレーションエマージェンシーキット、ヘッドランプ、モバイルバッテリー等

最近はこれでほぼほぼ固定化しています。特に軽量化に拘っている訳ではなく一般的なアイテムばかりですが、37リッターザックに何とか収まっています。

嵩張るのはシュラフと防寒着ですが、いずれもコンプレッションスタッフバッグで圧縮して小さくしています。食料はカレーメシとかそのまま持って行くのでこれまたすげー嵩張りますが、下山時には小さくなるのでヨシとしています。

山行目的がテントでの宴会なので、酒とツマミ類はなるべく妥協しません。上で買うと高いのでビールも担いでいきます。この日は4本持ったので超重かった。夏場水を4Lとか持つとそれこそ水分だけで5キロとかになるので、これが重さの半分近くを占めたりしますが、そこはトレーニングと割り切っています。水5キロは重くて堪えますが、ビール1本600円出すのはもっとキツイ。

テントもマットもシュラフもまだ新しいし、特に欲しい装備も無いのでしばらくはこれで行くと思うけど、ザックだけは来シーズン新しくしたいかな。ショルダーベルト切れたりしたら命を失ってしまうし。

狙っているのはこれです。なんだかんだ言いつつも軽さは正義なんだな。

2022年7月26日・27日 立山・剱岳 テント1泊縦走 ※剱岳は悪天候で撤退

立山に登ってきました。室堂から入って1泊2日のテント泊。

2日目に剱岳に登る予定でしたが、悪天候のため登れなかった。残念!でも雄山初めて登ったし、のんびりできていい夏山登山でした。

ルート・コースタイムなど

立山黒部アルペンルートの長野県側玄関口である扇沢から入って室堂まで。そこから立山縦走して剣沢でテント泊。翌日早朝から剱岳往復して室堂に戻る予定でした。

本当は初日に剱岳に登って2日目にゆっくり立山縦走してのんびり下山、というプランだったのですが、扇沢始発が7時半で室堂着が9時最速になると、剱岳アタックどう急いでも12時前後になってしまうため、雷のリスクを考慮して一般的な立山から剱岳のプランニングとしました。

結果的には2日目朝から雨で、剱岳アタックは中止して下山しました。

当日の様子

今回、アルペンルートの割引キャンペーンがあったので安く行けました。往復6600円と約3割引き。ドケチ登山者的には立山剱岳方面への登山はアルペンルートの高額な交通費が一番の難所となるので、非常にありがたいですね。

「【近隣県民限定(扇沢入込)】室堂往復キャンペーン」の販売について|お知らせ|立山黒部アルペンルート

平日ですが夏休みシーズンという事もあり始発はまあまあ混雑。土日はこんなもんじゃないでしょうけども。

バス⇒ケーブルカー⇒ロープウエイ⇒バスと乗り継いで、標高2400mの室堂まで一気に上がる、楽ちん登山日本代表ルートです。始発がもっと早くて、待ち時間が短ければ言うこと無しなんですが。室堂8時スタートしたい・・・。

この日の天気予報は良くなかったんですが、室堂に着いたら晴れていました。やや雲が多めではありますが、雄山もはっきり見えました。予想外の好天にテンション上がってきた!

雄山に向かって登山開始。コンクリで固められた遊歩道を歩いていきます。

雪渓を何か所か横切りました。もう終わりかけなのでアイゼン等は不要。一の越山荘まではひたすら遊歩道ですが、スタート急いで登るため息が上がる。

一の越山荘。チップトイレがある。ここから本格的な登山道で、斜度もまあまああります。

いい天気です。小学生や高校生の学校登山隊が大勢いて渋滞していました。超ゆっくりペースで休み休み登ります。楽だわー。ちなみに雄山への登山道は登りと降りで別々になっています。立山すげー。

室堂方面からずいぶんと登ってきました。7月後半でもこんなに雪があるんですね。都会人が見たら感動する景色です。

雄山山頂に到着。室堂から1時間15分くらいでした。

山頂は学生さんを中心に大混雑でした。そして立派な社務所みたいなのがあって、その前のベンチでゆっくり休憩できます。ペットボトルは700円もしました。

そしてこの門から先は有料区域となっておりまして、700円の祈祷料を払わないと入れません。頂上の社に神主さんがいて、石を投げていた高校生にマイクでガチ怒りしていました。びっくりした。

さて、休憩もそこそこに縦走開始です。雄山から先は一気に人が減る。

10分ほどで大汝山に到着。標高3015mは立山最高峰となります。なお一般的には雄山3003mに登れば「立山に登った」と言えるそうです。

一瞬だけ剱岳が見えました。歩きやすくて景色もいい縦走路でした。先日の中央アルプス縦走とは大違い。中央アルプス縦走はこの10倍きつかった。

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富士の折立2999m。これで名実ともに立山登頂です。

富士の折立はちょっと縦走路から外れたところにピークがあります。

その後少し下って真砂岳登頂。

次のピーク別山まではちょっと距離があります。しかし立山周辺は雲なのにこのエリアだけ晴れていました。強烈な晴れ男がいたんじゃないかと思う。

別山2880m登頂。本日の登りはこれにて終了。

別山から降って剣沢へ向かいます。

テン場が見えてきました。

高山植物はピークでした。

剱岳が見えていました。すごい迫力!

剱沢野営地に到着。管理人がいます。

バリエーションもいつか登ってみたい。

管理小屋から先に行ったところに剣沢小屋ですが、結局行けなかった。

1時半くらいにテン場到着、30分位で設営しました。場所を決めるのに悩んだけど、風よけになりそうな石垣が作ってある所にしました。結局風はほとんど無かったけど。

ちなみに今回も軽量ザック・ミウォック34(37リッター)で来ました。何だかんだ軽い方がいいのでこれになっちゃうなー。

今回行程が短いので水は2リットル程度と軽かったんですが、その分ビールをたくさん持ってきました。正直重かった…。

という訳で、2時過ぎから酒。剣岳見ながらダラダラと飲みます。今回はコンビニで買った豚肉とネギのお惣菜が特別に旨かったですね。

トイレは50m位離れた斜面側にあります。きれいな水洗トイレでした。紙もあった。

トイレから見たテン場全体。平日だし天気予報悪いので空いてました。

この後ダラダラと酒飲みながら過ごして、7時過ぎに就寝しました。

2日目。朝3時起床したら、外は雨でした。夜から降り出したようです。予定では4時に剱岳に向けて出発するつもりでしたが、雨かー。難所だし雨の中のカニのタテバイとか怖い。とりあえず出発を後らせて天候の回復を待つことにします。

4時、5時と過ぎて雨足は強まるばかり。6時をリミットとして、撤退を決めました。かなり悩みましたが、雨の剱岳は危険だしそもそも雨の中登っても面白くないし。

で、撤収始めたら雨が止んで晴れ間が差したりしてまた悩んだり…。

それでも、この後午後にかけてより悪くなる天気予報だったし、諦めました。撤収する頃には、剱岳は完全に雲の中に入ってしまいました。雨の中テント撤収は大変だけど、丁度雨が止んだので撤収も楽で助かりました。剱岳登れないのは残念だけど次回に持ち越しという事で。

剣御前小屋まで戻ってきました。

剣御前を越えると、室堂が見えます。

地獄谷は雰囲気ある。硫黄の匂いがここまで来ました。

立山稜線もこの時は見えていましたが、すぐにガスに包まれてしまった。昨日晴れの中立山歩けただけでもラッキーだった。

降り切って橋を渡ると・・・

かの有名な雷鳥沢キャンプ場です。賑わっていました。

ここからはもう遊歩道ですが、室堂までは登り基調で地味に疲れる。

地獄谷も、15年前に来た時はもっと近くまで行けたけど、今はガスの噴出量が多くて近寄れないようです。

血の池地獄。室堂は地獄で、雄山が極楽浄土らしいです。

ゴールまで至近のみくりが池温泉で温泉入りました。800円。小さめのお風呂でしたがお湯は硫黄ですごく気持ちよかった。こういう所に泊まったら最高なんだろうな。

【公式】みくりが池温泉:日本一高所の天然温泉

風呂でゆっくりして、10時前には室堂に戻ってきました。室堂に着いた頃には完全に雨でした。その後アルペンルート乗り継いで12時過ぎには車に戻りました。

まとめ

15年ぶりの剱岳登山、楽しみにしていたけど登れずにやっぱり残念でした。近いうちにリベンジしたいと思いますが、費用がバカにならないのが問題。

今回は2日目ほとんど帰るだけで超楽でした。前回の中央アルプスの10倍楽で、こんなに楽していいの?っていうくらいのゆる登山でした。まあ剱岳登って無いんだけど・・・。

疲労骨折した右膝は、ほとんど痛みを感じませんでした。大体8割くらいは戻ったと思います。何とかなりました。

最近天候に恵まれない気がしますね。次は8月中に1泊したいと思いますが、天気がいいことを願います。

最後に、15年まに登った記録を公開します。これはかなり恥ずかしい!

http://www.anc-tv.ne.jp/~orisot/kiroku/050908turugi/turugi_report.htm

【ミレーのアミアミ】高機能アンダーウエア 「ミレー ドライナミック・メッシュ」を使ってみた感想

「ミレーのアミアミ」とか「ミレーの網」などと呼ばれているアイツを購入しました。正式名称は「ミレー・ドライナミック・メッシュ・クルー」という、最近登山界隈で愛用者が多い高機能アンダーウエアです。

アマゾンで買いました。定価5,060円ですが、4,200円くらいでした。安くなっても高級な下着だなあオイ。

最近山道具もほとんど固定化されていて特に必要なものも無く、新しいギアを買うモチベーションも無くってツマラナイなあと思っていたんですが、先日の中央アルプス縦走やるにあたって、気合を入れる意味でポチってしまった。

www.msx3.fun

サイズは悩みましたが「L-XL」にしました。ちなみに身長185cmでややガッチリ体型。おっさんなりに腹も出てます。

サイズ展開が特殊で、「S-M」「L-XL」「2XL」とかなってて悩む。2XLは多分大きすぎると思ったのですが、届いたL-XLは結構ピチピチでした。元々肌に密着させることで性能を発揮する肌着なのでピチピチでいいやと思ったんですが、2XLでも良かったかも。とはいえかなり伸縮する素材なので、キツイとかそういう感覚は無いです。

このアンダーウエアのメイン機能は、「汗冷えの防止」です。肌から出た汗を素早く吸収し、上のレイヤーに移すことで汗冷えを防止します。

また、「太めの糸」みたいな素材なので素材に厚みができ、上のレイヤーとの間に空気の層を作ることで保温する機能もあるらしい。冬でもじわっと暖かいと聞きます。

着用した感じ。醜い腹で申し訳ないです。

着用した瞬間は締め付けを感じますが、すぐに忘れます。着ている感覚は無いです。

汗をかくとどんどん吸い上げてTシャツはびしょ濡れになりますが、ドライナミック自体は保水しないのでサラッとしてる。汗をかきすぎてTシャツがベトっと肌にまとわりつく不快感が一切なくなりました。肌が直接濡れたTシャツに触れないので超快適です。これは素晴らしい着心地。

暑がりなんで「汗冷え」自体はあまり不快に思ったこと無かったんですが、「濡れたTシャツが直接肌に触れないこと」がこんなに快適だとは思いませんでした。予想した以上に快適でびっくりしました。

まだ1回登山で使っただけなんで耐久性とかその辺は正直わかりませんが、ノースリーブなんでマラソンでも使えそう。今度はマラソンで水被りしたりして検証してみよう。